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【J1:第18節 清水 vs 浦和 レポート】流れを生かす「勝負強さ」の差。浦和が貴重な1点で、苦手のアウェイ・清水戦を制す。(05.07.24)

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7月23日(土) 2005 J1リーグ戦 第18節
清水 0 - 1 浦和 (19:05/静岡/21,730人)
得点者:'55 田中マルクス闘莉王(浦和)
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 この時期としては異例な涼しさの中、花火のような打ち合いはなかったが、お互いに守備の意識が高い締まったゲーム。必然的に1点勝負となった試合展開で、勝敗を分けたのは、自分たちに来た「流れ」を生かせたかどうかの差だった。

 前半、流れを引き寄せたのは清水。浦和のプレスを避ける意味でもロングボールを多用しながら、「中盤でプレッシャーをかけるところがなくて、リズムに乗り切れなかった」(内舘)という浦和が引き気味になったこともあって、清水が自分たちのペースに引きこむことに成功する。
 安定した守備のブロックで浦和の前線へのボールを絶った清水は、1トップのチョ・ジェジンに合わせるロングボールや、両サイドを使った速攻からチャンスを作る。5分には、左CKをショートでつないで山西がクロスを入れ、チョのヘッドがバーに当たるという先制パンチを放った。
 その後も、前半のうちは流れが変わることなく、17分の太田の右クロス、21分のチェ・テウクのドリブル突破からの左クロス、31分の右クロスからのチョのシュート、37分のチョの裏に抜け出してのシュートなど、右・左・中央からチャンスを作ったが、詰めの部分の精度はもうひとつ。
 一方、浦和のほうは、20分に平川の右クロスから田中が惜しいシュートを打った場面や、23分に田中達也が裏へ飛び出した場面以外は目立ったチャンスは作れなかった。だが、DF陣が踏ん張って前半を0-0で終えたことが、後半の立て直しにつながる。

 後半は、浦和が全体的に少しずつ運動量を上げ、セカンドボールを拾って清水陣内で戦う時間を増やしていった。そして、セットプレー絡みで浦和が攻撃を続けていた10分、清水のカウンターを早い段階でつぶし、左に展開して田中達也がクロス。そこに、前線に残っていた闘莉王が飛び込み、強さと技術を兼ね備えたヘッドで先制点をゲット。
 闘莉王が「流れがうちになりかけているところだったので、少し(前に)残ってみようと思っていた」と自ら語ったように、見事に流れを読んだゴールだった。

 その後は、追う立場になった清水に対して、浦和はしっかり守ってカウンターというはっきりした戦い方になる。押し込んでいるのは清水だが、前半ほど良い形は作れず、逆に浦和のほうが田中達也のスピードとドリブルを生かしたカウンターから惜しいチャンスを何度も作った。
 終盤になって、清水が高木純平、澤登、財津と攻めのコマを投入しても流れは変わることなく、浦和のDF陣が最後まで集中力高く守りきって、1-0のままタイムアップ。浦和が、じつに8年ぶりに清水のホームで勝利をつかみ取った。

 闘莉王のヘッドは、ぎりぎり届いたボールながらしっかりと逆サイドに叩きつけたのに対して、チョのヘッドは前半の1本がバーに当たり、後半の1本(22分)はバーのすぐ上を越えた。わずかな差だが、それが試合の勝ち負けという大きな差になって表われる。2人の田中が2つの飛び道具となって、浦和に勝ち点3をもたらしたのに対して、今日の清水には同等の働きをする選手がいなかった。
 あと一歩のところで決めきれない、守りきれないという清水の課題は、長谷川監督も以前から口にしていることだが、短時間では解決できないテーマでもある。まさに「産みの苦しみ」といったところだろうか。


以上

2005.07.24 Reported by 前島芳雄
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