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【東アジア女子サッカー大会2005 壮行試合 なでしこジャパン(日本女子代表) vs オーストラリア女子代表 レポート】2失点からの大逆転。対応力の高さを見せた日本が好敵手オーストラリアを破る。(05.07.23)

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●7月23日(土)15:00/西が丘/4,191人
なでしこジャパン(日本女子代表) 4 - 2 オーストラリア女子代表
得点者:'14 L.ディバンナ(オーストラリア女子代表)、'23 J.ピーターズ(オーストラリア女子代表)、'27 永里優季(日本女子代表)、'43 大野忍(日本女子代表)、'44 永里優季(日本女子代表)、'67 酒井與惠(日本女子代表)
-ダイジェスト&会見映像はこちら-
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「立ち上がりにバタバタしてしまい、あまり良いゲームの入り方が出来なかった」(大橋浩司監督)。キックオフ直後こそ、いいリズムを刻んでいたかに見えた日本だったが、オーストラリアのプレッシャーの前に思うようにボールを回せなくなり、最終ラインの安定感にも欠け、オーストラリアに主導権を奪われた。そして14分、磯崎がボールの処理をもたつくところをL.ディバンナにさらわれて先制点を奪われると、23分にはPKを献上。早々と2点のリードを許した。
 しかし、ここから日本は4点を奪って大逆転。東アジア女子サッカー大会へ向けて、いい形で壮行試合を終えた。

 逆転の口火は27分。左サイドで得たFKを安藤がファーサイドへ。柳田が折り返したところを永里が押し込む。
 そして、ここで最終ラインを4枚から3枚に減らし、安藤を左ウイングバック、宇津木を右ウイングバックに置いて、4-2-1-3から3-4-1-2へシステムを変更。これで守備ラインの安定感を取り戻した日本は、ここから怒涛の攻撃を繰り出した。ボールを素早く回してリズムを刻む日本は、局面では個人のスキルでオーストラリアの守備網を切り裂いていく。ゲームは一方的な日本のペースだ。

 同点ゴールは43分、下小鶴、安藤と繋いで左に開いた永里へ。そして、ドリブルで左サイドを抜け出した永里からのクロスに大野が左足を一閃。オーストラリアのゴールネットが大きく揺れた。そして、その1分後、安藤のシュートがこぼれたところを永里が落ち着いてゴールマウスへ蹴りこみ、3-2と逆転に成功。
 後半は、メンバー交代で反撃を試みるオーストラリアの攻撃をシュート1本に抑え、67分には酒井がとどめの4点目を決めて試合を終わらせた。

 ゲームの流れを大きく変えたのはシステム変更だった。「最終手段」(大橋監督)と言う3バックはトレーニングでも試したことのないシステム。しかし、選手たちはこれに柔軟に対応。それまでの不安定さが嘘のように消え、一気に流れを引き戻した。
「システムは相手の出方によって変わるというのは、試合前に監督からも話があったので、別にやりづらいというのはなく対応できた」(安藤)。
「そういう形になるかもしれないというのは、今日の試合前のミーティングのときに監督の方から話があったんで。TASAKIでは、私も下小鶴も3バックでやっているので、それほど違和感がなく出来た」(磯崎)
 さらに76分には安藤に代えて宮間を投入。宇津木を左サイドバックの位置に戻し、宮間を右MFに、澤を左MFの位置に置く4-4-2へとシステムを変更したが、選手たちは、ここでも難なく対応。なでしこジャパンの持つ潜在能力の高さを示した。

「私の考えでは、選手は個の能力を高め、チームは、チームとして目指す戦術を行い、選手たちがそれに応え、いつでも貢献できる、そんな形が理想だ。今日は選手たちは良くやってくれたと思う」(大橋監督)。大橋監督が求めている個人戦術のレベルアップと、自分たちのサッカーを主導権を握った中で展開するという姿勢が見えたという点でも、収穫のあった試合だったと言えるだろう。
 もちろん課題もある。「選手の判断が遅かった。ボールが来てコントロールしてから、状況判断をしたプレーがあったり、ボールのない時に良い準備をして、守備の対応を図ることもできていなかった」(大橋監督)。東アジア女子サッカー大会初戦(8/1・北朝鮮戦)までは、あと9日。課題を修正しながら、求めるサッカーを追求し、日本は初のアジア制覇に向けて最後の調整に励む。


以上

2005.07.23 Reported by 中倉一志
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