6月25日(土) 2005 J2リーグ戦 第18節
横浜FC 1 - 2 札幌 (14:04/日産ス/12,849人)
得点者:'6 中山元気(札幌)、'76 上里一将(札幌)、'89 オウンゴ−ル(横浜FC)
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日産スタジアムをホームに横浜FCが札幌をむかえたこの日、神奈川では午前中から既に31度と、今年の最高気温を記録した。試合開始の2時に近づくにつれ、日差しもどんどん強くなる。日陰にいながらにして汗ばむほど…まさに真夏のような暑さ、ピッチ上に影になっているところはまったくない。
試合前、札幌のある選手が「札幌も2日前すごく暑くてね…今日くらいかな? でも、大きな違いはこの湿気だね」と話した。この暑さの上に、湿度は60%もあった。そしてもう一つ…「今のうちは、先制したら負けないと思うよ。若い(スタメンの平均年齢23.36歳)からこその良さで、先制したらすごく勢いが出る。逆に先制されたりすると辛くなる」こんなことをポイントに挙げた。この気候、そしてどちらが先制点を取るか…大きな鍵を握りそうだ。
横浜FCは、シルビオを出場停止で欠いた状況。GK菅野、DF早川、トゥイード、山尾、河野の4バックMF右サイドに佐藤、左に小野智吉、内田と貞富のダブルボランチ、城と北村の2トップでスタート。貞富は4月30日の第9節以来の出場となった。一方の札幌はGK林、DF池内、曽田、加賀の3バック、MF右に岡田、左に西嶋、田畑の1ボランチに上里、砂川、そして2トップに相川と中山というスターティングメンバー。
試合はキックオフからわずか6分で動いた。札幌・岡田選手のスローインから砂川選手へ、そしてその砂川選手からのクロスを中山選手が頭で合わせてゴールに叩き込んだ。これが先制点でもあり、札幌のチーム通算500ゴールともなった。一方の横浜FCにとっては、3試合前までの課題として挙げられてきた「早い時間での失点」をまたも喫してしまった。
横浜FCはこの2分後には城選手の鋭いシュートで反撃するもGK林選手がしっかりキャッチ。北村選手の得意の裏への飛び出しなど、すこしずつペースを握り始めるもののなかなかゴールに届かない。「2トップにボールが入ったときのサポートが遅い」と足達監督も振り返るように、北村選手と城選手の前線の動きとそのサポートが連動することが出来ない。シュート数は横浜FCが5本に対し札幌は2本、スコアは0−1、札幌リードで前半を折り返す。
後半に入り横浜FCが6分の内田選手のミドルシュートを皮切りに、立て続けに3度、札幌ゴールを脅かすもゴールネットを揺らすことは出来ない。その直後、柳下監督は、後半10分に砂川選手に代わって金子選手を投入。「真ん中をあまりあけず、しっかり固めるように」という指示とともに、ボランチを2人に変更する。
暑さの厳しいピッチ、疲れている時間帯にぐっと勝利を手繰り寄せるゴールを決めたのは札幌。「練習どおり(柳下監督)」という上里選手の見事なミドルシュートがゴールに突き刺さった。なんとか追いつきたい横浜FCは反撃にかかるも、ロスタイムにオウンゴールで1点を返すにとどまり、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。1−2で札幌の勝利、これが札幌にとってチーム通算100勝目となった。
試合終了後、札幌サポーターの100勝目の歓喜の声が響き渡る日産スタジアムのスクリーンには、唇を噛み締めながら歩く横浜FCの選手たちの表情が映し出された。届きそうで届かなかった勝利への思いが伝わってくる。次は首位・京都との対戦が待っている。「京都に絶対に勝って、勢いをつけたいです」と次節に向けて北村選手は顔を上げた。
一方、札幌は2試合連続キャプテンマークを腕に巻いた田畑選手が終始声を出し続けていた。ロスタイムに入っても、前線の相川選手、清野選手に向かって一層大きな声をかけ続けていた。
「最後の最後まで集中を切らさないようにしました」と勝利への強い執念を見せ「勝利への強い気持ちがゲームの中で出せるようになったこと、それが自信にもつながってきている」と現在の好調の要因を語った。
これで札幌は、2位タイの勝ち点27、しかし得失点差で5位となり、山形、鳥栖、甲府、京都と、ここから続く上位同士の争いに向けて大きな弾みとなった一戦だ。この勝利は札幌にとって、貴重な勝ち点3、そして2つのメモリアルをもたらした。
「課題はまだまだあります。次に勝つために、また1週間しっかり準備をします」指揮官は、勝利にもメモリアルにも表情を緩めることはなかった。あくまでも1戦1戦、そして目指すところはもっと先にあるようだ。
以上
2005.06.26 Reported by 日々野真理
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