5月28日（土）ヤマザキナビスコカップ 第4節 大分 vs Ｆ東京（15:00KICK OFF/大分ス）
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大分トリニータは、ナビスコカップ予選リーグ第4節、FC東京をホーム・ビッグアイに迎える。第3節終了の段階で大分の成績は1勝1敗1分け勝ち点4でCグループ3位。対するF東京は2敗1分け勝ち点1で4位と、ともに予選リーグ突破は厳しい位置にある。しかし、可能性はゼロではない。いずれにしても勝ってチームとしての自信はつけたいところ。

大分はF東京との対戦は今シーズン、3度目になるが非常に相性のいい相手だ。
１度目の対戦は、ナビスコカップ予選リーグ第2節（3月26日）に0−0で引き分け。内容的には「素晴らしかった。」と原監督も絶賛したようなF東京ペースのゲームだった。しかも大分は1人退場者を出し、完全に守りに入るしかなかった。しかし、しつこい守備で相手の攻撃のチャンスの芽を摘み、スコアレスドロー。それまで3連敗中だった大分にとっては連敗を止めたという価値ある勝ち点1だった。
2度目はリーグ戦第9節（5月1日）の2−1でホームで勝利。この時も度重なるF東京の猛攻に対して、懸命なカバーリングと体を張った守備で耐え、カウンター攻撃も機能し、大分が「勝てる」と自信をつけた一戦だった。
逆にF東京にとっては、攻めても攻めても、なぜか勝てない相手だ。

「ナビスコカップは若手でいく。」と言った皇甫官監督は前節の柏戦同様、若手起用でチームの底上げを図るつもりだ。注目はDFの裏をつく突破力が魅力の松橋。松橋は開幕前の韓国遠征で行われた統営カップで3試合に出場し、3得点を挙げ、MVPに輝くなどリーグ戦での活躍が期待された。しかし、開幕後は、ブラジル人コンビ、ドド、マグノ アウベスの活躍や、吉田、阿部などの安定ぶりから出場機会に恵まれず、くすぶっていた。今回は「若手起用（皇甫監督）」の考えから、スタメンも濃厚だ。ここは是非、持ち前のスピードと突破力を見せつけ、アピールしたいところ。
もう一人、注目したい選手は、ルーキー川田だ。松橋とは国見高校時代、3冠をとった仲間。しかもＷボランチを組む小森田は同じく、国見高校の先輩だ。普段から何かとアドバイスをもらっている小森田との国見コンビも見所だ。

大分がまず、気をつけなければならないのは、F東京の強力な両サイド攻撃だ。特に、突破力のある右サイドの石川に自由にやらせると苦しくなる。F東京は攻めてくる相手には強いが、引いてがっちり守ってくる相手には、リズムを崩してすきらいがあるので、まずは大分が守備の意識を高め、相手の攻撃を凌いでカウンターから攻撃を仕掛けたい。

対する、F東京は9戦連続勝利なしと厳しい状況が続いている。ケガ人続出ということもあり、歯車が狂い抜け出せないという現状だ。そんな中、三浦の復帰は大きい。前節の千葉戦では後半からの出場ではあったが、三浦が入ってから、ボール回りもよくなり、全体的に安定感が出てきた。また、三浦とともに後半からの出場で、パワフルなプレーでゲームの流れを変えた戸田のスタメン起用も濃厚だ。足もとでボールを受ける近藤との2トップで、どれだけ大分の堅い守りをこじ開けることができるか。前節の千葉戦の後半のように、前線からボールを奪いに行き、サイドからすばやく攻撃を仕掛けるというパターンで波に乗れればチャンスも生まれるだろう。しかし、前節試合終了後の会見で、「形は結構あったと思います。石川直もあったし、今野にもありました。ただ、あれで点を取れないのが我々の課題です。」と原監督が語ったように、やっているサッカーは間違っていない。あとは「得点」を取るだけだ。早く泥沼から脱しないと大変なことになる。なんとしてでも白星を勝ちとって、自信を取り戻したいところだ。

試合当日は小学生以下の子供たちを対象ににヤマザキナビスコカップ「クラブと一緒にファイナルを目指そう」などのイベントも行われる。試合ととも盛り上がりそうだ。

以上

2005.05.27 Reported by 森田みき