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【J1:第10節 千葉 vs 広島 レポート】猛攻でも1得点どまりの千葉と堅守で逆転阻止の広島。分け合った勝ち点1に表われた差。(05.05.05)

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5月4日(水) 2005 J1リーグ戦 第10節
千葉 1 - 1 広島 (16:02/市原/9,398人)
得点者:'18 佐藤寿人(広島)、'57 阿部勇樹(千葉)
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千葉は負けなかった。市原臨海競技場のリーグ戦不敗記録は27試合(15勝12分)に伸びた。しかし、後半だけで15本のシュートを浴びせる猛攻でも1得点どまりの引き分けに、選手たちが挨拶に向かったゴール裏のサポーターからはブーイングも聞こえてきた。

試合メンバーの16人だけでなく、帯同メンバーの2人(MF工藤浩平とMF楽山孝志)までもが3試合連続で同じだった千葉。対する広島は、出場停止のMFベットの代わりにMF高柳一誠をスタメンに入れ、FWにはリーグ戦では4節以外は全てスタメンで4得点のガウボンに代えてジョルジーニョを起用。さらにFW前田俊介を帯同メンバーから外して、連戦による疲労の回復やリフレッシュを図りながら今節に臨んだ。

前半は前節の失点シーンを気にした千葉が攻撃に鋭さを欠き、風上に立った広島がやや優勢だったが、最初のビッグチャンスは千葉に訪れた。13分、阿部勇樹のパスに反応したFW巻誠一郎だが、シュートはGK下田崇がセーブ。こぼれ球を拾ったハースはフリーだったが、シュートミスで決められなかった。すると、今度は広島が得点機を作る。18分、DF駒野友一がクロスボールを上げると、ファーサイドに飛び込んだFW佐藤寿人が、マーカーのDF斎藤大輔、斎藤と挟み込むように競りに来たMF佐藤勇人と接触しながらヘディングシュート。これが決まって広島が先制し、勝った第8節G大阪戦と同様、風下の前半は無失点で切り抜けようとした千葉のゲームプランは崩れ去った。先制して、反撃に出る広島の背後をカウンター攻撃で突く策も泡と消え、明暗が分かれた5分間となった。

前半のうち(35分)にジョルジーニョに代えてガウボンを入れた広島は、前半に足を負傷した佐藤寿人に代えて後半からMF森崎浩司をピッチに送り出した。一方、千葉も後半から巻に代えてFW林丈統を投入。前へ前へと仕掛ける意識の高い林の動きによって千葉は運動量が増加したのに対し、中盤を厚くして2列目以降の選手が飛び出す千葉の攻撃を封じようとした広島は逆に運動量が低下した。前半は前からのプレスが機能していた広島だが、後半は選手の足が次第に止まり気味になり、千葉が一方的に押し込む展開になった。

オシム監督は55分のDF結城耕造の負傷交代時にDF水本裕貴ではなくMF滝澤邦彦を入れ、MF坂本將貴をストッパーに下げて攻撃力の低下を阻止した。57分、攻撃参加した坂本のクロスボールから、阿部がヘディングで同点ゴールをゲット。その後も千葉は広島ゴールを脅かし続けたが、体を張った広島の守備網を破れなかった。追いつかれはしたが、メンバーをやり繰りした一戦でも負けなかった広島は手応えを感じて次節に臨める。

前節よりはサイド攻撃が機能した千葉だが、選手たちは「守備を崩すにはミドルシュートも大事」「クロスボールを工夫するべきだった」と反省点を語った。それでも試合中はその効果的なプレーができず、連係にもミスが出た。オシム監督はハーフタイムに「プレーが遅い。走りすぎても死なない」と指摘した。だが、同じスタメンで戦い続ける千葉は、身体面よりもやはり攻撃の組み立てを考えて実践する頭脳が疲弊しているように感じる。

しかし、それでもすぐに試合日はくる。次節はオシム体制下ではまだ勝利がない浦和戦。選手層が厚いとはいえない千葉は依然として苦しい状況だが、「観客を楽しませる全員攻撃サッカー」で勝利を目指すオシム監督の選手起用と選手たちの頑張りに注目したい。

2005.05.05 Reported by 赤沼圭子

以上
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