5月4日(水) 2005 J1リーグ戦 第10節
名古屋 0 - 0 大分 (19:04/瑞穂陸/12,659人)
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中盤でボールを回してゴールチャンスを伺う名古屋グランパスエイトと、引いて守ってカウンターというシンプルな戦術で応戦する大分トリニータの激突。シュート数は10対9とほぼ互角だったが、いずれも決定力を欠き、結果はスコアレスドロー。それでも名古屋は主力を欠きながら須藤右介、津田智宏、中島俊一といったルーキーたちが奮闘。今後への手ごたえを感じさせた。堅守が光った大分も台風の目になりそうな予感を漂わせた。
ゴールデンウイーク真っ盛りの4日、19時から名古屋市瑞穂陸上競技場で行われた2005年J1第10節・名古屋対大分戦。穏やかな快晴に恵まれたこともあって、スタンドには1万2659人の観衆が詰めかけた。
前節の浦和レッズ戦で0−3の完敗を喫してしまった名古屋。まず2位を死守し、首位・鹿島アントラーズを追走するためにも、この試合は落とせない。ところがMF安英学、DF増川隆洋、中谷勇介ら主力のケガが相次ぎ、角田誠も出場停止。さらには自動車事故を起こした山口慶もベンチから外れるなど、ネルシーニョ監督は厳しいメンバー構成を強いられた。この日の先発はGK楢崎正剛、DF(右から)須藤右介、秋田豊、古賀正紘、右サイド・津田智宏、左サイド・渡邊圭二、ボランチ・吉村圭司、クライトン、2列目・中村直志、本田圭佑、FWマルケスの3−4−2−1だ。
対する大分はGK江角浩司、DF(右から)吉村光示、深谷友基、柴小屋雄一、有村光史、ボランチ・小森田友明、パトリック、右MF西山哲平、左MF吉田孝行、FWドド、マグノ アウベスの4−4−2。この日は阿部吉朗ではなく西山がスタメン出場した。
序盤は両者にらみ合いの様相だった。ホームの名古屋は最終ラインから攻撃をビルドアップし、中盤でボールを回しながら得点を狙うサッカーを実践した。開始8分には中村の右CKからマルケスが右足ボレーを放つビッグチャンスをつかんだが、残念ながらGK正面。最初の決定機を逃した。その後も中村と本田、津田の激しいポジションチェンジ、マルケスのポストプレーなどでスペースを作ろうと試みるが、徹底して引いて守る大分のカベに跳ね返される。前半はセットプレーくらいしか得点機を作れなかった。
試合前はやや劣勢と見られた大分だが、堅守からのカウンターが冴えた。今季5ゴールのマグノ アウベスと3ゴールのドドの強力2トップがたびたびペナルティエリア内を陥れる。が、秋田を軸とした名古屋守備陣の体を待った守りに阻まれた。前半はむしろ大分の方が押している印象だったが、最後のところで決め手を欠いた。
迎えた後半、名古屋は引いて守る相手を打開するため、津田に代えてエドアルドを投入。彼を2列目に置き、中村を右サイドに回すが、名古屋の攻撃はやは中村が絡まないと機能しない。この交代は的中しなかった。そんな彼らをより一層、苦境に追い込んだのが後半開始1分の秋田の負傷。ドドとの接触でピッチを去った彼は病院へ直行。試合後、右鎖骨骨折で全治3ヶ月と発表された。まさに今の名古屋は野戦病院状態になってしまった。
それでも須藤と途中からピッチに立った中島俊一が見事なプレーを披露する。右サイドが本職の須藤が公式戦でリベロに入るのは初めてだったが「声を出して自分の力を100%出しそうとした」と本人も息を弾ませた。J初出場となった中島も大分の鋭いカウンターを封じた。「今日は若手がすごく頑張った。これがチームの成長の証だ」とネルシーニョ監督も新人選手たちの出来を高く評価していた。
けれども攻撃の方は相変わらず。ボール回しはしているものの、フィニッシュにつながらない時間帯が続く。逆に大分のカウンターを許す場面もあり、39分にはドドに強烈な右足シュートを打たれた。が、名古屋には楢崎という最後の砦がいる。彼のファインセーブで絶体絶命のピンチを逃れた。このプレーに後押しされたのか、終盤にはクライトンとマルケスが立て続けにゴール前でフリーになったが、シュートが決まらず万事休す。90分間の熱戦はスコアレスドローに終わった。
名古屋は勝ち点を18に伸ばし、単独2位キープ。「鹿島には離されたが、勝ち点1の意味は大きい」と中村も前向きに捕らえていた。これだけ戦力的に苦しい中、本田と杉本恵太を含めて新人が5人もピッチに立ち、それなりの結果を出したことは明るい材料だ。一方の大分は12位に順位を落としたが、内容は決して悪くなかった。特に際立ったのが堅守。簡単には失点しない組織力が感じられた。大分はこの先のJ1をかき回す存在になるかもしれない。
2005.05.05 Reported by 元川悦子
以上
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