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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【ヤマザキナビスコカップ:準々決勝 F東京 vs G大阪 レポート】大量得点でF東京が快勝し、1999年以来のベスト4進出!(04.09.05)

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9月4日(土) 2004 ヤマザキナビスコカップ 準々決勝
F東京 4 - 1 G大阪 (19:16/国立/14,069人)
得点者:'16 オウンゴ−ル(G大阪)、'44 ケリー(F東京)、'66 阿部吉朗(F東京)、'77 梶山陽平(F東京)、'79 ジャーン(F東京)
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「何が起こってもおかしくないな」・・・これは両チームの監督が試合前にピッチを眺めながら同様に口にした言葉。

試合開始のおよそ1時間前から降り出した雨。選手がピッチ上でアップをする試合開始30分前、雨は更に激しく振り始め前も見づらいほど、雷も鳴り始めていた。ピッチ上にはところどころに水溜りができはじめ、蹴ったボールはすぐに止まってしまう。「これまでに経験ないほどのコンディションだった」と選手たち。入念にピッチとボールの動きを確認する。試合が開始されるのかどうか、開始時間はどうなるのか・・などの心配も出始めた。

どうなるのか・・・主審の上川徹氏の判断が待たれた。

試合開始は7時15分予定とされ、さらにその先の判断を待つこととなる。いったんアップを終えた選手たちは全身をびしょ濡れにしてロッカールームに戻る。その体からは水が滴り落ちる。

7時8分、選手がロッカールームから出てきた。試合開始時間は「7時15分」これが決行されることとなった。試合が予定より15分遅れ。それによる選手たちの集中力、体のコンディション・・・色々考えられる不安要素すべてを、その時の選手の表情が打ち消していた。ピッチへと入場する両チームの選手たちは更に集中力を高めていた。

「シンプルにいくこと。集中力。そして1点先に取られても焦るな・・」と、原監督(F東京)は試合前、ピッチのコンディションや天候見てそう指示を出した。

F東京は、GK塩田、DF前田、茂庭、ジャーン、金沢、MF今野、三浦、馬場、そして右サイドには2年半ぶりに出場する小林、トップ下に梶山、FWにはケリーが入った。G大阪はGK松代、DFは渡辺、シジクレイ、実好、山口の4バック、MFには橋本、二川のダブルボランチに右に吉原、左に家長、トップ下のフェルナンジーニョにFWの大黒。

前半は「大黒、フェルナンジーニョへのボールが入らないように」と警戒していたF東京だったが、G大阪は見事に後ろから前線の大黒選手、フェルナンジーニョ選手にボールをつなぐ。そんな中、前半16分、F東京のオウンゴールによりG大阪の先制点が生まれた。その時、18歳の梶山選手は試合前に原監督から言われた言葉を頭に浮かべていた。「一点取られても大丈夫、取れるって思ったから焦りはなかった」と振り返った。

前半終了間際にPKで1点を返したF東京、前半は1-1で終了。後半の早い時間には西野監督は中山選手を、原監督は阿部選手を投入。阿部選手の投入がF東京の動きを大きく変えた。後半21分にはその阿部選手が追加点をあげ、更に32分に梶山選手、34分にジャーン選手が得点し、4-1とF東京の快勝で試合は終了。

「調子にのせると怖いから、絶対に乗せないようにしないと・・」と松代選手が試合前に話していたが、「わかっていたのに、乗せてしまった」とG大阪の選手たちが振り返ったように、一度勢いに乗ったF東京を止めることはできなかった。

「何が起こるかわからない」・・・両監督が口にした言葉はこうした形で現実のものとなった。前半の試合運びから、誰がこの結果を想像できただろうか。

試合終了後、びしょ濡れになりながらきりっとした表情を見せた茂庭選手。その表情を見て、試合前日に彼が口にした言葉を思いだした。「そろそろうちが優勝してもいい頃かなって思ってる」99年以来のナビスコカップベスト4進出を決めたF東京。その茂庭選手の言葉が一歩、現実に近づいた瞬間だった。

以上

2004.09.05 Reported by 日々野真理


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