9月4日（土）J2 第32節 鳥栖 vs 福岡（19:00KICK OFF/鳥栖）
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前節、首位を独走する川崎Fに0-5と屈辱的な結果に終わった鳥栖。それでも前半までは0-1と健闘していた。松本監督の意図する通りのマンツーマンディフェンスに挑戦し、その作戦は後半30分まで成功していた。

対する福岡は前節山形相手に再三攻めながらも終了間際に1失点を喫して敗れている。だが、一時期の不調を乗り越え、ここ7戦を5勝2敗とJ1昇格への足固めを行っているように感じられる。

J1昇格を狙うチームとチーム存続に揺れるチーム。今節の対戦は、成績や選手のモチベーションを比較すれば、鳥栖に勝利を期待するのは酷かもしれない。

鳥栖はシーズン序盤こそ健闘していたものの、最近の11戦は2分け9敗で、現在10位。最後の勝利は6月27日第20節の札幌戦までさかのぼらなければならない。一度沈んでしまった「戦う気持ち」を上げるのには、予想以上のパワーが必要である。選手やスタッフのミーティングだけでは足りないことをいちばん分かっているのは、この日スタンドに駆けつけるサポーターではないだろうか。

今のチーム状況を敏感に感じ取ったサポーターが、自ら主導してこの第32節の鳥栖スタジアムに25,000人を集客しようと立ち上がった。他チームのサポーターも呼応して、使用しないチケットを寄贈したり、ホームページで呼びかけたりとさまざまな応援体制を用意している。この活動に結果を出して応えたい鳥栖。得意とするマンツーマンディフェンスで、福岡の『良いところを消す』作戦にチャレンジしてほしい。高さのある福岡FW陣には山道高平、テクニックとスピードがあるサイドMFには朝比奈伸と中村祥朗、中盤からのボールの出所を小井手祥太が対応するものと思われる。

一方の福岡は、FWエジウソンが練習中に負傷し出場できない。残ったFW陣も本調子とは言えない。昇格争いをしているチームの中では、1試合平均1.22得点と見劣りする。J2全体では2.47得点であることを見ると課題は決定力であることが伺える。逆に失点は川崎Fに次いで少なく、DF陣は健闘していると言える。しかし、DFの中心としてチームを引っ張ってきた藏田茂樹がこの試合も出場停止で、攻守ともにつけ込まれる要素はある。キッチリとマークし、奪ったボールを素早く前線に供給することを90分間行い続ければ、鳥栖に勝機が見える。

今季、鳥栖の松本監督が掲げたキャッチフレーズは『挑戦』。チームポスターには決意新たな松本監督の写真と監督自身の手で書かれた『挑戦』の文字が印刷されている。その横には『サポーターのため、全力でプレーすることを誓う！』と入っている。監督も選手も何をしないといけないかは分かっている。ひたすらに結果を求めてプレーすることであろう。この日スタジアムに集まるサポーターは、このことを信じて集まってくるはずだ。チームとサポーターが一丸となって『戦う集団』となった姿を見せてほしい。

以上

2004.09.03 Reported by サカクラ ゲン