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【J2:第31節 札幌 vs 甲府 レポート】「前半は抑えて後半に勝負」のプランに沿い、セットプレー2発で勝利をつかんだ甲府(04.08.30)

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8月29日(日) 2004 J2リーグ戦 第31節
札幌 0 - 2 甲府 (14:04/札幌厚別/6,728人)
得点者:'62 富永英明(甲府)、'72 富永英明(甲府)
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 前節は前半とばして先制し、後半息切れして水戸に同点に追いつかれて、勝ち点を1しかつかめなかった甲府。中3日でアウェー・札幌厚別に乗り込んでの今節は、「とばす」時間帯を長く伸ばすことに力を注ぐのではなく、「前半は抑えて後半に勝負」(小倉)というゲームプランを選択した。
 
 左から土橋、津田、池端、アライールの甲府4バックは前半はよく形を整え、前へ行き過ぎず自重。相対する札幌の左・和波、右・市村に、サイドから突破するスペースを与えない。
 その代わり札幌はボランチ権東が中央でボールを拾って起点となり、またFW相川が下がってくさび役となってボールを受ける展開に光明があり、前半30分過ぎからゴール前で決定機を連続。しかしトラップミスなどのごく小さなミスや、甲府GK阿部のセービングなどで、前半、甲府が抑えめにしているスキをついての札幌の先制チャンスはつぶされていった。特に前半36分、札幌のCKからのルーズボールを桑原が取りきれずに奪われたシーンで、ベンチ前の柳下監督が「アーッ!」と苛立たしそうに、メインスタンドまで聞こえるほどの叫びをあげていたのが印象的だ。
 
 甲府の攻めは、FW小倉のキープ力の高さやスペースに向けて繰り出されるトリッキーなパスさばきは健在。小倉にボールが入れば相手に取られないという信頼の高さから、左2列目石原、右2列目水越が思い切って前に飛び出ることができていた。ただ両SBのアライール、土橋が上がっていったのはゲームプランに沿うかのように後半からであり、小倉のパスから先のつながりについては前半は単調さが目立った。対する札幌も、小倉からのパスを受けた選手の所をしっかりつぶせばピンチは防げるとして、小倉に振り回されない落ち着いた守備はよくできていた。
 
 試合が動いたのは後半17分。甲府がペナルティエリア右外の近距離でFKのチャンスをつかんだ。キッカーは小倉。「コースが空いていた」と彼が見て左足で放った弾道は、浮き球で来るという意識が強かった札幌の裏をかくように、足元を低く飛ぶ。そこに富永が右足で合わせて先制ゴール。
  札幌はここで意気消沈。単調になっていく攻撃を立て直す間もなく、甲府から追加点を浴びる。先制点から10分後、CKから、この試合両チームあわせて最も長身(189cm)の富永が今度はヘッドで当てて、GK藤ヶ谷が一歩も動けない鮮やかな2点目。
 
 札幌はボールの収まりどころとなっていた権東が前半39分に頭部を負傷し、後半開始時に上里と交代。上里の長く鋭いパスには見所があったが、パスが放たれた先の前線では選手間のつながりが乏しかった。

トップ下でプロ入り後初先発の桑原は相手に詰め寄られるとまだ弱く、ドリブルは頻繁に取られた。後半25分に桑原に代わって投入され、プロ初出場となったFW斉川はボールタッチの機会が少なく、相手への脅威とはなりきれず。エース・清野のこの日のシュート数0は、チーム全体として甲府を崩しきってFWのフィニッシュを迎える形に持ち込めてなかったことの一つの証でもある。
 
 流れの中でのゴールはなかったとはいえ、甲府は望み通りのゲーム運びに沿って後半に2得点。終盤も危険なシーンを迎えることなく無失点で試合を無事締めくくった。4試合ぶりの勝利を得て、真夏のうえに過密日程だった8月を3勝2分2敗の勝ち越しで終えることができ、松永監督は安どの表情。これで甲府は2位京都、3位福岡との勝ち点差わずか1の4位につき、次節の首位・川崎F戦、さらにその先第4クール突入へと続く昇格レース最終局面に向け、確たる一歩を刻んだ。

以上

2004.8.30 Reported by 永井謙一郎

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