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【J1-2nd:第3節 名古屋 vs 横浜FM レポート】流れを変えた久保の退場。名古屋は磐田に続き、横浜FMを撃破!(04.08.30)

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8月29日(日) 2004 J1リーグ戦 2ndステージ 第3節
名古屋 2 - 1 横浜FM (19:04/瑞穂陸/15,602人)
得点者:'13 久保竜彦(横浜FM)、'17 マルケス(名古屋)、'65 クライトン(名古屋)
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「今季いちばんの出来だった」。試合後、横浜FM・岡田監督はそう胸を張った。ただし、これは勝利監督のコメントではない。名古屋が2連勝を賭け、横浜FMが3連勝を目指した一戦が、名古屋の勝利で幕を閉じた後の記者会見での冒頭の言葉だ。岡田監督は敗因をこう続けた。「久保の退場が全てだった」。

瑞穂陸上競技場に名古屋が横浜FMを迎えたこの試合。名古屋は金星を飾った前節の磐田戦と同じように『自分達のサッカーをしよう』と意気込んで臨んだ。しかし岡田監督の言う通り、前半は終始横浜FMが主導権を握る。

開始からボールポゼッションに勝る横浜FMが早々と先制点をあげたのは13分。左サイド・ドゥトラのセンタリングがDFの股を抜いてきたことで「ボールが一瞬見えずに焦ってしまった」と言うDF秋田が足を滑らせ、ゴール前でフリーとなったFW久保が左足の豪快なシュートを決め得点。リーグ戦では約4ヶ月ぶりとなる久保のゴールで横浜FMサポーターは一気に盛り上がる。

その4分後には名古屋がFWマルケスのゴールですぐさま同点に追いつくものの、横浜FMは慌てることなくシンプルにボールを繋ぎ、着実に名古屋ゴールをおびやかしにかかる。その緩急をつけたパス回しに翻弄され「ついセーフティにいこうという雰囲気になった」(MF海本)名古屋の攻撃は、中盤を省略したロングボール一辺倒。それも簡単にボールを奪われ、前半終盤は守備に追われ続けたが、なんとか凌ぎきり前半を終えた。

ハーフタイム、ネルシーニョ監督は「マークをはっきり」と守備について指示を出し、岡田監督は「素晴らしいサッカーをしている」と選手を褒めた上で「点を取りにいこう」と攻撃について指示。これだけでも両者の置かれている立場の違いがはっきりと分かるが、後半開始直後、両監督にとって思いもかけぬ事が起こる。

久保がこの日2枚目のイエローカードで退場となってしまったのだ。これが岡田監督の言う「全てが決まった」瞬間。ここから試合の流れは前半とはまるっきり違うものになった。

「一人少なくなってボールが回らなくなった」(DF中西)横浜FMが攻め手を失い、「セットプレー以外怖さがなくなった」(GK楢崎)と感じた名古屋は本来のサッカーを序々に取り戻していく。そして65分、FWウェズレイのヘディングがポストに当たった跳ね返りを、詰めていたMFクライトンが体を反転させながらゴールに蹴りこみ、これが決勝点。

その後も横浜FMは柳想鐵や坂田をピッチに次々と送り、惜しいチャンスを最後まで作り続けるが、結局追加点を奪うことができないまま試合終了となった。

これで名古屋は2連勝。しかも相手は磐田に続いて横浜FMで「トップレベルのチームから続けて勝ちを奪えたのは大きな自信になる」(DF古賀)と、試合後の選手達は喜びを隠せなかった。ネルシーニョ監督も「重要な試合で勝つことができた。1stステージより選手が成長していることを感じる」と満足顔。

だが、報道陣から繰り返し出される「優勝」という言葉には「磐田や横浜FMに勝ったからと言って優勝できるなんて思わない。新潟や大分など、格下といわれるチームを相手に同じようなサッカーをしなくては。楽観してない」と慎重な姿勢を崩さない。「次が大事。優勝なんて、まだ言える立場じゃない」と選手も口を揃えたが、ひとつの勝利に浮かれまいとするその様子に、今シーズンの優勝にかける切実な思いが伝わってきた。

一方連勝ストップとなった横浜FMだが、「しようがない。いい試合をしても負けることがある」(岡田監督)、「全部勝てるわけじゃない」(DF中西)と、さばさばとした表情。「原点に戻って、全員で戦おうという気持ちになれた」とMF那須が言うように、一人少ない中でも最後まで戦いを諦めず1点を追い続けた常勝チーム。敗戦の後でさえ王者としての風格が漂っていた。

以上

2004.08.29 Reported by 高木聖佳
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