2004年7月3日(土)2004JOMOオールスターサッカー(18:00KICKOFF:新潟スタジアム)
J-EAST 3-3 J-WEST
-あの感動をもう一度!−This Week Photo−
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オールスターの本番が近づく試合前のサブグラウンド。多くのグループが参加したミズノ・ハッピーファミリーサッカーの会場に中山雅史(磐田)の姿があった。中山はちびっこ2人のチームに加わってプレーしていた。相手をしていたのは地元新潟のアン・ヨンハッと鈴木慎吾のチーム。ちびっこは、本物のJリーガーに囲まれてミニゲームを楽しんだのである。
個々が力を持って輝き続けるスター選手が集ったオールスターサッカーという舞台の中で、さらに大きな輝きを放つ選手が存在する。そんな力を持つ選手の一人である中山は、戦友でありライバルでもあり続ける三浦知良(神戸)と共にJ-WESTの一員として先発のピッチに立った。
つい先ほどまで、手が届くところにいた人が、とてつもなく大きな存在になる。
「夢でも見ているようだね」
もしそんな会話をしているとしたら、それこそがオールスターというイベントの本質なのだろう。
夢の舞台の幕が開いた直後、強烈な先制ゴールが決まった。前半6分。J-EASTの左WBを務めていた三浦淳宏(東京V)から、ゴール前にうまく抜け出した石川直宏(FC東京)へとピンポイントのパスが通った。完璧なトラップでGKをかわすとそのまま左足を振り抜いた。大歓声と共にゴールネットが揺れた。
3バックの布陣で試合に臨んだJ-EASTに対し、J-WESTは4バックシステムを採用したが、大久保嘉人(C大阪)の攻撃力をより生かそうとして彼に曖昧なポジションを与えていたように見えた。それが結果として石川の活躍の下地を作ったと言える。17分にはショートコーナーから石川が強烈なシュート。GKがハンブルしたところをきっちりと田中達也(浦和)が詰めて2−0のリードを奪った。
2点のリードを許したJ-WESTは、後半の頭からGKを含めて一気に4名の選手を交代。システムを3バックへと変更して逆転ゴールを狙った。
「点を取りに行かなければならない。積極的に攻撃していけ」と西野朗監督に檄を飛ばされた後半開始早々の4分に高松大樹(大分)がPKを奪う。
J-EASTのゴールを守る野澤洋輔(新潟)は「PKは高松君が蹴るのかなと思っていたらウェズレイ(名古屋)が蹴ったので少し驚いた」とその場面を振り返ったが、このPKが決まりJ-WESTが1点を返す。J-WESTは後半からのシステム変更によって落ち着いた事もあり、続く14分にはオールスター初出場となる鶴見智美(清水)がウェズレイのシュートのこぼれ球を合わせて同点とした。
前半とはうってかわって勢いの出てきたJ-WESTは、ウェズレイが高松とのコンビネーションを決めて後半35分に逆転ゴールをねじ込む。
この瞬間、内心ホッとしたのはJ-WESTの西野監督だったのではないだろうか。ここまで5度に渡ってオールスターチームを率いながら、いまだに勝利がない西野監督だったが、試合の残り時間を考えるとオールスター初勝利は手の届くところにあった。
そんな後半41分にドラマが起きた。途中交代出場の林丈統(市原)がスピードとトラップでのタイミングで宮本恒靖(G大阪)を抜き去ろうとした。その直後、林が地面に転がされ、ホイッスルが鳴り響いた。林の個人技は、J-EASTにフリーキックをもたらした。30mほどの距離があったが、阿部勇樹(市原)、小笠原満男(鹿島)らが居並ぶ中、三浦淳は迷わず右足を振り抜いた。鋭い弾道のシュートが試合を振り出しに戻すゴールとなり、反町康治監督は胸をなで下ろした。
その後、両チームとも試合を決めようと闘志を見せたが、3-3のままタイムアップ。2-2で引き分けた96年大会(このときはPK戦で決着)以来の引き分けとなった。
ちなみに試合終了と共に場内が暗転すると、ピッチ上に星がきらめき、白鳥が舞った。その演出にスタジアムを埋めた多くの新潟サポーターから一際大きな歓声が沸き起こった。試合開始前に演奏された松岡みやびさんのハープと槙岡絵里香さんのチェロによるカミーユ・サン=サーンス作曲の「白鳥」の穏やかな旋律と共に、印象的な光景だった。
昨年はドームの天井を利用した演出がすばらしかったが、ピッチというキャンパスを利用した今年に引き続き、来年の演出が今から楽しみだ。
2004.7.4 Reported by 江藤高志
以上
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