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【J2:第21節 大宮 vs 湘南 プレビュー】大宮、第一クールの雪辱なるか。(04.07.04)

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 現在勝ち点29で5位につける大宮だが、前節は一人少なくなった横浜FCを相手に1-0で勝利し、勝ち点3を手にした。コーナーキックからのゴールということから、攻撃パターンにはまだ改善の余地はあるとは言えるが、勝ち点を積み上げた事は素直に評価したい。

 この試合では、トゥットが大宮加入後はじめて先発出場しバレーとの2トップを組んでいる。コンビネーションの問題は残されているが、トゥットが持つ能力は高いものがあり、今後試合の中で連携が熟成されてくればおもしろい存在になりそうだ。そういう意味で現在の大宮は発展途上にあるチームだという事が言える。

 さらに言うと、今節は出場停止を受けていた金澤慎が戦線に復帰しており、中盤の選手層に厚みが出てくる。横浜FC戦で先発した氏家英行、斉藤雅人などと共に先発メンバーの座を巡って争いが始まっているはずだ。

 今シーズンここまでの所、大宮はすでに7敗を喫しており、思い通りに勝ち点をのばせていない。11位と低迷する湘南が相手ではあるが、第一クールではその湘南を相手に敗戦を喫しておりホームゲームでもあるこの対戦は、是非とも勝ちがほしいところだ。

 一方、Aグループ4位以内を目標にシーズンをスタートした湘南は、今期ここまで2勝と極度の不振に陥ってしまっている。はっきりしているのは、得点力不足と守備の崩壊。得失点差-17という数字は、-19の札幌に次いでJ2ワースト2位だ。期待されたアマラオが休みがちという部分に加え、ディフェンスの要であったパラシオスがケガで長期離脱。そのほかにも時崎悠、中里宏司といった選手も大きなケガを負っており、厳しい台所事情が影響している。

 試合ごとに設定した戦術的な課題についてはクリアできているとの事だが、それが結果に結びつかないという苦しさがある。パッケージとしての湘南を見た時は、組織的に大きく劣る部分はないとは思うが、勝負に徹するという意味での精神面の弱さが感じられる。たとえば前節の山形戦は、先制しながらもそのゴールを守りきれず、逆転負けを喫している。

 失点の傾向として際立っているのが前半30分から45分の間の失点の多さだ。今期ここまでに喫した33失点のうち、この時間帯に9つのゴールを献上している。つまりハーフタイム直前の集中すべき時間帯に、集中を切らすという図式が浮かび上がってくる。大宮のこの時間帯の失点が0であることと重ね合わせて、前半終了前の15分間には注目しておきたい。

 勝ち星や順位の上で全く立場の違う両チームだが、大宮が第一クールの雪辱を果たす事ができるのか、楽しみにしたい。

2004.7.2 Reported by 江藤高志
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