2004年7月3日(土)2004JOMOオールスターサッカー(18:00KICKOFF:新潟スタジアム)
J-EAST 3-3 J-WEST
-あの感動をもう一度!−This Week Photo−
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照明が落とされ、薄暗くなった新潟スタジアム。BGMとして流れる勇壮な「J’S THEME」が感動と少しの感傷を演出する。そんな雰囲気の中、試合を終えたJ−EAST、J−WESTの選手たちがスタンドに手をふりながら場内を1周した。席を立つ観客は少なく、スタンドからはカメラのフラッシュが絶え間なく降り注がれた。オールスターはビッグイベントにふさわしい華やかさで締めくくられた。
観客数40640人。昨年よりも6000人上回った。数字そのものは新潟スタジアムで開催されるアルビレックス新潟のホームゲームでは、ごく当たり前のもの。会場前、入場者の列を整理していた警備員も「ホームのときと同じですから」と淡々としていた。ただ、雰囲気は今までにはないものがあった。
新潟イレブン時代からアルビレックス新潟を応援している長谷川浩さんは「せっかく、こういう舞台があるのだから新潟の人間が何かを率先しなければ」と感じた。ホームのJ−EAST側のゴール裏。長谷川さんは新潟の若いサポーターグループにけしかけた。「ほかのチームの太鼓を集めて一緒に応援すればいい」。試合開始前、J−EASTのゴール裏には8クラブの太鼓がそろった。地元新潟の応援歌「フォルツァ新潟」を「フォルツァ イースト」に変えて歌う。試合中はそれぞれのクラブの応援歌をイースト用にアレンジして合唱した。それを受け、J−WEST側のゴール裏からも同じようにコールが起こる。
「ほかのサポータと一緒に応援できる機会なんてそうない。こちらから積極的に接しないと。初めてだから、なんて尻込みしていたら何も起きないですからね」と長谷川さん。アルビレックス新潟の試合では常にゴール裏に陣取るという、間島香織さんは「『フォルツァ イースト』って歌ったとき、鳥肌が立ちました。田中選手とか新潟以外の選手のコールをしたときも。これがオールスターなんだな、って思った」。同じくゴール裏の常連、佐藤健一さんは「鹿島や市原のサポーターの人たちが、いろいろと声をかけてくれた。いつもと違って楽しかったです」。ゴール裏には新鮮な空気が流れていた。
「やっぱり感慨深いです。こんなところで演じることができるようになるなんて」。試合前、そして試合中の演出に華を添えたのがアルビレックスチアリーダーズ。三田智子ディレクターはしみじみと話した。アルビレックス新潟のホーム戦でオープニングパフォーマンスを演じている彼女たちにとってもオールスターは大舞台。きっちりと大役を果たすとともに、存在を全国にアピールした。
チアリーダーズは2001年に発足。まったくの未経験者の集まりと「プロのチアリーダー」という今までにない形態に当初は不安が募った。それでも地道に練習と各イベントへの参加を続けた。今年、年明けから週末はスケジュールがいっぱい。イベントへの出演依頼が殺到している。「オールスターという場が与えられたのはンバーの努力の積み重ねと、協力してくださった方々のおかげですよ」。三田さんの笑顔の中には安堵感がまじる。
新潟市の中心街から少し離れたところにある雑貨店。店主の佐々木光一さんは、オールスター開催の前々日から準備に追われていた。A4サイズの紙に市内の大まかな通りと飲食店の場所、連絡先を記した手づくりマップ。一昨年のW杯の際、県外からやってた人たちに道や店を訪ねられたときにつくった。「オールスターっていうからね。また、あのときと同じくらい県外のお客さんがくるのかな、と思ってね。またつくったんだよ」。試合前の午前中から手作りマップは少しずつ減っていった。「サッカーがあるときはオレンジばっかりだからね。人は多いけど、いつもより少し青とか赤とかが入っているくらいかな。そんなに驚かないよ」と笑う。
普段と変わらない大観衆。その中にあるいつもと違う要素。『新潟』に携わる人たちは、その変化をうまく受けいれ、盛り上がりの土台をつくった。2001年のコンフェデ杯、2002年のW杯、そして今年のオールスター。大きなイベントをさりげなく迎え入れられる懐の深さ。新潟の街にはそれが少しずつ備わってきている。
2004.7.4 Reported by 斎藤慎一郎
以上
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