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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【J1昇格プレーオフ:準決勝 徳島 vs 千葉】徳島側プレビュー:今季の成長の全てをぶつけろ!そして必ず勝利を我が手に!(13.12.01)

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★千葉側プレビューはこちら

最初に、プレーオフ進出を果たしたチームへ改めて深い敬意を表したい。
シーズン前半の苦しい状況を乗り越えて披露した22節からの猛烈な巻き返しは本当に素晴らしかったし、リーグ終盤では厳しい3連敗からタフに復活する逞しい姿も見せてもらった。さらに迎えた最終節、ほとんど勝利しか許されないという相当な重圧がかかる一戦でもチームはそれを跳ね返して勝利をもぎ取り、真の強さというものを示してくれたのである。
この2013シーズン、青と緑の戦士たちは本当に大きな感動と興奮を見る者に与えてくれた。

とは言え今季はまだ終わっていない。そして、目指す先へ辿り着くためにはあと2段の特別な階段を踏み上がることが必要だ。挑むプレーオフのステージは一発勝負のノックアウト方式になるためこれまで以上に激しい戦いとなるはずだが、選手たちはレギュラーシーズンで果たした成長の全てをぶつけ、何としてもそのあと2段を登り切らなくては。

そこで、いよいよ迫った千葉との準決勝に目を向けると、徳島にとってのポイントはズバリ二つと思われる。
まずその一つ目は、守備におけるボールへの厳しい寄せを徹底出来るか。特に自陣バイタルエリア近くでのそれは相当に問われることとなろう─。なぜなら、対する千葉にはパンチ力のあるシューターが何人も揃う。リーグ最終節でプレーオフ進出を決める劇的ミドルを叩き込んだ兵働昭弘はもちろん、ケンペスや米倉恒貴、切り札的存在の谷澤達也と深井正樹ら。その誰もが十分その力を備えていると言えよう。それだけに、バイタルエリア付近でのちょっとした寄せの遅れはそのまま致命傷へ繋がってしまう危険がある。千代反田充も「千葉の選手たちは決め切る力があるので中途半端なことは出来ない」と警戒を口にしていたが、選手たちは高い集中とそれによる素早い行動によって、彼らに足を振らせない寄せを90分通して実践しなければならない。
思い返せば今季のリーグ20節、ホームに千葉を迎えた一戦で徳島は前記の兵働に豪快な中距離砲を決められた。その時の苦い経験ももう一度思い起こし、チームには同じ轍を踏まないための抜かりない対応が求められる。

続いて二つ目のポイントとして挙げられるのは、やはりこのゲームへ臨むにあたってのメンタルコントロールだ。
結果的に徳島は年間順位・4位でプレーオフに駒を進めた。それによってチームは準決勝のホーム開催を手に入れるとともに、引き分けても勝ち抜け(年間順位の優位性確保のため90分で引き分けた場合はリーグ戦年間順位の上位クラブが勝者となる試合方式のため)という大きなアドバンテージを得たのである。
しかしながら、このアドバンテージは非常に扱い方が難しいものとも言えるだろう。もし選手たちが僅かでもそれを安心材料として頼ってしまえば、きっと知らずのうちにプレーは積極性を欠いたセーフティ優先のものとなり、組織としても望ましくない受けの姿勢になってしまうからだ。実際昨季のプレーオフはそのことを裏付けとなるような結果となった。準決勝2試合、また決勝も、そのアドバンテージを持っていた方が敗戦。勝利しかない状況に立たされていたチームが積極性を出した挑戦で全て勝利をかっさらっていったという事実が残っている。

それだけにやはりメンタルコントロールは絶対に不可欠。「引き分けでも次へ進めるが、それを考えるのではなく、点を取って勝たないといけない」という橋内優也のコメント通り、選手全員はそうした優位な条件を意識の中からきっちり排除し、勝つことだけを見据えてピッチに立たなくてはならない。そうすることで高い集中による粘り強い戦いという自分たちのスタイルをしっかり出すことが挑む決戦では何より大事と言えよう。アドバンテージの扱いは、勝負の酸いも甘いも知り尽くした指揮官・小林伸二監督に全て任せておけばいい。

昨季プレーオフ決勝で涙をのんだとあって、対する千葉がかなり激しい闘志を見せてくることは言うまでもなく分かっている。だが、このゲームの勝利はどんなことがあっても譲れない。徳島にも2年前(2011シーズン)の大きな悔しさがあるし、「ファン・サポーターにももうあの時のような辛い想いはさせられない(津田知宏)」。
J1昇格プレーオフ準決勝、徳島は持ち得る力の全てを尽くして欲する結果をもぎ取りにいく。

以上

2013.11.30 Reported by 松下英樹
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