秋田の強さが際立っている今季の明治安田生命J3リーグ。無敗街道をひた走る首位チームに土を付けるチームは、果たして現われるのか。
今節、秋田に挑むのは相模原。前節は藤枝に競り勝つなど、徐々に調子を上げている。堅い守りが際立つ一方で得点力不足が課題。リーグ最少失点を誇る秋田の堅守をこじ開けられるかが、最大のテーマとなる。秋田は前節、沼津との上位対決を制し、勢いはさらに加速した。こちらも相模原の守りをいかに崩すかが試合のポイントに。得点源の田中 智大と久富 賢が重要な役割を担うことになる。
秋田を追う2位の富山はG大23とホームで対戦。前節は鳥取に1-0と勝利。手堅い試合運びで確実に勝点3を手にした。安定した守備組織が備わるだけに、求められるのは得点力。6月の3試合で2得点と好調の苔口 卓也の決定力に期待がかかる。対するG大23は前節、盛岡を下して今季2勝目を挙げた。カギを握るのは2試合連続ゴール中の郡 大夢。19歳の長身ストライカーがチームにさらなる勢いをもたらせるのか。そのパフォーマンスに注目が集まる。
前節、秋田に敗れた沼津はアウェイでF東23と対戦。上位対決で敗れたダメージは大きいものの、水曜日に行われた天皇杯ではJ2の京都を打ち破り、自信につながる結果を手にしている。上位に踏み止まるためにも今節は負けられない戦いとなる。持ち前の攻撃力を示し、秋田追撃を実現したい。F東23は2連勝と調子を上げている。いずれも1-0と僅差の勝利ながら、勝ち切る戦いが実現できているのは成長の証だろう。沼津の攻撃をしっかりと耐えながら、一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
北九州vs長野の一戦も興味深い。6位と5位の直接対決は、上位進出をかけたサバイバルマッチの様相を呈す。長野はリーグ最少失点を誇る堅守が売り。北九州はここ2試合で5得点と攻撃陣に当たりが生まれている。果たして、どちらのストロングポイントが勝るのか。予想困難な白熱の一戦が期待できる。
鹿児島はホームでYS横浜と対戦。前節は栃木に敗れ、連勝がストップしただけに、リスタートの一戦となる。得点は奪えているものの、失点の多さが気がかりな点。守備組織の再整備が求められてきそうだ。YS横浜は前節、F東23に惜敗。もっとも内容は悪くなく、相手を押し込む時間も多かった。前からのプレスを徹底し相手に自由を与えないサッカーができれば、勝機はグッと高まるはずだ。
6戦負けなしの琉球は6試合勝利のない鳥取とホームで対戦。対照的な両者だが、琉球も勝ち切れない試合が多く、決して状態はいいとは言えない。勝点3を得るために、求められるのはさらなる攻撃性。いかにリスクを冒し、もう1点を奪えるかが、課せられたミッションとなる。鳥取の状況はさらに苦しい。ここ5試合で1分4敗と結果を出せていない。現状を打破するためにも、選手起用を含め思い切った変化が求められるかもしれない。
盛岡と福島は、ともに3連敗中と苦しい状況でライバル対決を迎えることとなった。盛岡は得点力不足を露呈し、福島は失点の多さが目立つ。互いに課題を抱えるなか、この東北ダービーをきっかけに、好転のきっかけを掴みたいところだ。
藤枝はホームでC大23と対戦。調子を上げていた中、前節は相模原に0-1と敗れ、浮上のチャンスを逸している。押し込みながらも決定力を欠いての敗戦だっただけに、フィニッシュの精度の向上が求められる。C大23は4試合勝利がなく15位に沈む。毎試合のようにゴールは奪えているものの、あっさりと失点してしまう守備が課題。攻守のバランスを保ち、結果につながる戦いを実現したい。
■各試合の見どころをチェック
盛岡vs福島
藤枝vsC大23
秋田vs相模原
富山vsG大23
北九州vs長野
鹿児島vsYS横浜
琉球vs鳥取
F東23vs沼津
※栃木は試合なし