フアン エスナイデル新監督のもと、ハイラインによるアグレッシブなサッカーが機能する千葉は、8年ぶりのJ1昇格へ向けてまずは順調なスタートを切った。前節は名古屋に2-0で快勝と、新スタイルが浸透していることを窺わせた。昇格候補に挙げられる今節の松本戦は序盤戦のひとつの山場となりそうだ。松本は前節、岐阜を撃破し、今季初勝利。勢いに乗る両者の激突は、昇格戦線を占ううえでも、重要な一戦となることは間違いない。
前節、金沢とスコアレスドローに終わった湘南は、アウェイで愛媛と対戦。持ち前の“湘南スタイル”に陰りは見えないものの、課題は得点力。前節、不発に終わったFW陣の奮起が求められるだろう。山口vs東京Vも興味深い一戦に。ともに攻撃力に定評があるチームなだけに、激しい打ち合いも期待できる。
岐阜の本拠地に乗り込む横浜FCで、注目はやはり三浦 知良。前節、自らの持つJリーグ最年長得点記録を更新した50歳の偉大なるストライカーは、2試合連続ゴールを決められるのか。大木 武新監督のもと、新スタイルに取り組む岐阜の攻撃サッカーも見逃せないポイントだ。
ともに2勝1敗で5位につける大分と徳島の一戦も、好カードとなりそうだ。粘り強い守備からの鋭いカウンターが光る大分に対し、徳島もリカルド ロドリゲス新監督のスタイルが着実に浸透中。さらなる上位進出に向け、ともに勝利への執着心を打ち出した激しい戦いとなることは間違いない。
2連勝と調子を上げてきた福岡は、ホームに熊本を迎える。新加入の山瀬 功治が移籍後初ゴールをマークし、エースのウェリントンも状態を上げている。対する熊本は前節、GK佐藤 昭大の終了間際のゴールで引き分けに持ち込んだように、粘り強いサッカーで勝点を積み重ねている。ここまで1勝2分と負けなし。今節も最後まであきらめない闘志あふれるサッカーを見せてくれそうだ。
木山 隆之新監督のもとで改革が進む山形は、ホームで讃岐と対戦。ここ2試合は先制しながら引き分けに持ち込まれており、試合終盤の戦い方がカギを握りそうだ。讃岐はまだ勝利がないものの3試合で5得点と攻撃陣は好調。6失点を喫する守備の整備がポイントとなるだろう。
長崎はホームに金沢を迎える。前節は徳島に1-3と完敗。その敗戦からいかに立て直していくのか、高木 琢也監督の手腕に注目が集まる。金沢は前節湘南に引き分け、復調の気配を漂わせている。ただし、ここまで無得点と攻撃面が大きな課題に。押し込まれる展開が予想されるなか、相手の隙を逃さないしたたかな戦いが求められるだろう。
調子が上がらない名古屋は、ホームに水戸を迎える。風間スタイルの体現へ、試行錯誤が続くなか、求められるのは組織としての連動性。佐藤 寿人の移籍後初ゴールにも期待がかかる。対する水戸は金沢に4-0と勝利した翌節に、東京Vに0-4と敗戦。出入りの激しいサッカーが続いているだけに、まずは攻守のバランスを取り戻すことが火急のテーマとなる。
岡山vs京都は、昨季、昇格プレーオフに進出したチーム同士の一戦に。しかし、今季はともにここまで調子が上がらず、苦しい戦いが続いている。ともに攻撃面に課題を抱えるなか、浮上のきっかけを掴むのは果たしてどちらのチームか。3連敗で最下位に沈む群馬は町田とホームで対戦。3試合で1得点・8失点と攻守両面に課題を抱えている。早くも苦境に陥るなか、打開策を見出せるか。森下 仁志監督の手腕が問われてきそうだ。
■各試合の見どころをチェック
名古屋vs水戸
大分vs徳島
長崎vs金沢
岡山vs京都
山形vs讃岐
群馬vs町田
松本vs千葉
岐阜vs横浜FC
山口vs東京V
福岡vs熊本
愛媛vs湘南