残り3試合となった明治安田生命Ｊ２リーグ。今節、首位の札幌がＪ１昇格を決定する可能性がある。札幌が勝利した場合、3位の清水が引き分け以下で決定。引き分けの場合には、清水が敗れることが条件となる。
前節、讃岐に快勝を収め、連敗をストップした札幌は、その勢いのまま一気にＪ１昇格を決めたいところ。今節はアウェイで徳島と対戦。3試合負けなしと好調のチームであり、地元での戦いで「昇格阻止」を目論んでくるだろう。重圧のかかる札幌にとっては、簡単な一戦にはならないだろうが、2012年以来のＪ１復帰に向け、チームは一丸となっている。果たして歓喜の時は訪れるだろうか。
清水はアウェイで讃岐と対戦。6連勝と向かうところ敵なしで、追いかける側の勢いが備わる。敗れれば札幌の昇格を手助けしてしまうだけでなく、自らの自動昇格の権利も失いかねないだけに、勝利が求められる状況に変わりはない。攻撃陣の好調ぶりが際立つなか、大前 元紀と鄭 大世の“6試合連続アベックゴール”にも注目が集まる。
2位の松本はホームに東京Ｖを迎える。勝てば首位に立つ可能性があり、負ければ3位に転落することも考えられる。追う立場でありながら、追われる立場でもある難しい状況の中、15試合負けなしと安定した戦いを続けている。前節も熊本に1-0と競り勝ち、勝負強さを披露。得点源の高崎 寛之が好調を維持しているのも好材料で、ホームで確実に勝利を掴みたいところだ。
4位のＣ大阪は、自動昇格圏内が厳しくなった。前節は千葉に0-3と完敗。大事な試合で結果を出せず、勝負弱さを露呈した。2位の松本との勝点差は9で、数字上では逆転の可能性を残すが、事実上は昇格プレーオフを上位チームとして迎えることが残り試合の目標となるだろう。愛媛と対戦する今節は、課題の守備を立て直し、プレーオフへと弾みをつける一戦としたい。
5位の岡山は水戸をホームに迎える。5試合勝利から見放され、自動昇格の目標は潰えた。7位の横浜FCに勝点6差に詰められており、立場を逆転される可能性も生まれている。一方で今節勝てば、6位以内を確定できる可能性もあるだけに、勝点3の確保は最優先テーマだろう。追加点を奪えない戦いが目立っているだけに、2点目を狙う戦いを実現したい。
6位の京都も正念場だ。前節は清水に完敗を喫し、横浜FCとは勝点5差に。6位以内を確保するためにも負けられない一戦となる。今節はアウェイで熊本と対戦。中2日の試合となるが、大敗のショックから上手く切り替えられるかが、重要テーマとなるだろう。
追いかける横浜FCは、アウェイで岐阜と対戦。昇格プレーオフ進出のためには負けは許されない状況。他力ではあるものの可能性をつなぐために、結果を出し続ける必要がある。対する岐阜は最下位に沈み残留争いの渦中にいるが、前節、群馬に勝利して復調の兆しを見せている。連戦の中で2試合連続ホームゲームというスケジュールにも恵まれた。連勝を実現し、まずは降格圏からの脱出を図りたい。
21位の金沢は千葉をホームに迎える。調子を上げつつあった中、ここ2試合勝利がなく、再び入れ替え戦出場圏へと転落した。前節、Ｃ大阪に快勝を飾った千葉が相手だが、今季ホーム最終戦で、意地を見せたいところだ。
20位に浮上した北九州は町田をホームに迎える。守備の安定が好転の要因だが、前節はゴールを奪えずにスコアレスドロー。残り3試合、残留を実現するには攻撃面のテコ入れがテーマとなりそう。まずはこの町田戦で、しっかりと結果を出したいところだ。
18位の山形も苦しい状況だ。岐阜との勝点差はわずかに3。昨季までＪ１にいたチームが来季、Ｊ３に転落してしまう可能性もゼロではない。今節はホームで長崎と対戦。守りに定評がある相手だけに、山形としてはいかに崩していけるかが大きな課題に。出場停止明けとなるディエゴのパフォーマンスがカギを握りそうだ。
17位の群馬は山口をホームに迎える。3連敗と苦しい状況にあり、その3試合で9失点の守備の改善がテーマ。山口の攻撃を凌ぎ、残留争いを抜け出す勝点を掴みたい。
■第40節の見どころをチェック
山形vs長崎
松本vs東京Ｖ
岐阜vs横浜FC
岡山vs水戸
讃岐vs清水
徳島vs札幌
北九州vs町田
熊本vs京都
金沢vs千葉
群馬vs山口
Ｃ大阪vs愛媛
