ベスト4をかけた“後半の90分”が、4日に行われる。
ホームでの第1戦を勝利した大宮は、勝ちか引き分けでクラブ史上初となるベスト4進出が決まる。状況を考えれば慎重に試合を進めたいところだが、受け身に回ってしまうと後のない横浜FMの猛攻にさらされる危険性もあるだけに、攻守のバランス感覚が求められるだろう。対する横浜FMは、アウェイゴールを奪っているだけに、1-0の勝利で4強に勝ち上れる。まずは早い段階で先制ゴールを奪い、相手にプレッシャーをかけつつ、アウェイゴールを与えない粘り強さも求められる。逆に先に点を許すようだと厳しい状況に追い込まれるだけに、とりわけ立ち上がりの15分間の戦い方がカギを握るだろう。
アウェイゲームをものにした浦和は大きなアドバンテージをもって第2戦に臨める。2点差以上、もしくは3点以上取られて敗れなければ(2-1の場合は延長)準決勝に進めるだけに、リスクを取った戦いは必要ないだろう。落ち着いて試合を運びつつ、相手が出てきた隙を狙って攻勢を仕掛ける。緩急を使い分ける“大人の戦い”を体現したい。もちろん第1戦のようなイージーミスも避けたいところだ。後のない神戸とすれば、立ち上がりから一気に攻勢を仕掛けたいところ。ペドロ ジュニオールが不在なのは痛手だが、策士のネルシーニョ監督が限られた戦力の中でどうやりくりしてくるのか。その手腕に大いに注目だ。
貴重なアウェイゴールを奪い広島と引き分けたG大阪は、第2戦をスコアレスドローで終えても勝ち上がりが決まる。優位な状況のなか、第1戦で温存した遠藤 保仁とアデミウソンもこの第2戦には出場してくるはずで、万全の態勢でこの決戦に臨めそうだ。対する広島は無得点では敗退が決まる。ただし勝つか2点以上奪っての引き分けなら突破が決まるだけに、決してディスアドバンテージを背負っているわけでもない。0-0のまま試合が終盤まで推移すると焦るが生まれてくるはずで、いかに早い段階で先制ゴールを奪えるかがポイントになる。
福岡vsFC東京も同様の展開となりそうだ。第1戦でアウェイゴールを奪った福岡はゴールを与えない戦いを狙いつつ、得意のカウンターで隙を突きたい。FC東京は広島と同じように早い時間帯でゴールがほしい。第1戦ではCBコンビ不在の影響が終盤に生じてしまっただけに、そのあたりのリスクマネジメントも求められるだろう。