明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第10節は、天皇杯の日程の影響ですでに24日に行われた福岡vs磐田を除く8試合が27日に開催される。
前節、浦和との天王山を制し、再び首位に躍り出た川崎Fはホームに柏を迎える。怪我人が続出するなか、前節は3バックを選択したが、今節から左SBの車屋 紳太郎の復帰が濃厚。慣れ親しんだ4バックで試合に臨めるのは間違いなくポジティブな材料だ。またブラジルから戻って来たばかりで強行出場した大島 僚太も1週間のインターバルを経て、コンディションが高まるはず。手堅く勝利を収めた浦和戦とは対照的に、持ち前の攻撃スタイルが戻ってくるはずだ。対する柏も前節は名古屋に3ゴールを奪っての快勝。クリスティアーノを軸としたスピード溢れる攻撃は鋭さを増しており、首位チームにも引けを取らない破壊力を秘める。ともにアグレッシブなサッカーを標榜するだけに、ゴール前での激しい攻防が数多く見られそうだ。
首位から陥落した浦和は、神戸の本拠地に乗り込む。川崎Fを相手に押し込みながらも悔しい敗戦を喫した浦和にとっては、優勝を目指す上でも絶対に負けられない一戦となる。興梠 慎三、遠藤 航のリオ五輪代表コンビがスタメンに戻ってくることが濃厚で、ベストの布陣でこの神戸戦に臨めるはず。再び勢いを取り戻し、川崎Fにプレッシャーをかけたい。一方の神戸はG大阪との関西ダービーを制して勢いに乗る。策士・ネルシーニョ監督が浦和対策を敷いてくることは間違いなく、上位チームの足をすくう可能性は決して低くないだろう。好調を維持するレアンドロとペドロ ジュニオールのパフォーマンスが今節もカギを握りそうだ。
3位の鳥栖はホームに新潟を迎える。前節は磐田に引き分けたものの、決して状態は悪くなく、堅守をベースとしつつ、素早くシンプルな攻撃で相手の急所を突く戦いにブレはない。首位川崎Fとは勝点4差。優勝の可能性はまだ十分に残されているだけに、ホームで確実に勝利をつかみたいところだ。新潟も徐々に調子を上げている。前節は福岡を相手に3-0と快勝。得点源のラファエル シルバが好調を維持しているのも好材料で、相性の良い鳥栖を相手に押し込む戦いを展開しそうだ。
横浜FMと鹿島も注目の好カードだ。前節、2ndステージ初黒星を喫したものの上位に踏み止まる前者に対し、1stステージを制した前者は2連勝でようやく不調から脱出しつつある。これまでにも数々の名勝負を演じてきた両者の直接対決は、今回も激戦が期待できそう。名門対決を制し、上位進出への足がかりを掴むのは果たしてどちらのチームか。
前節、神戸に敗れたG大阪は7連敗中の湘南とアウェイで対戦。逆転優勝を狙うためにも、これ以上負けられない一戦。好調のアデミウソンを軸に相手を押し込み、下位チームから確実に勝利を手にしたい。湘南はいよいよ後のない状況に追い込まれてきた。残留圏内である年間15位の甲府との勝点差は7。残り8試合という状況を考えれば、こちらも負けられない一戦であることは間違いない。置かれた状況は異なるものの、危機感と緊張感に満ちた戦いとなりそうだ。
好調の仙台は広島をホームに迎える。前節は大宮に競り負けたものの、攻撃陣の状態は悪くなく、得点力が高まっているのはポジティブな材料だ。広島は前節甲府に完封負け。押し込みながらもゴールが遠く、0-1と苦杯をなめた。オリンピック帰りの塩谷 司のほか、怪我人も徐々に戦線復帰を果たしており、戦力値は戻りつつある。なかなか目立つことのなかった今シーズン、昨季王者の意地を見せ、残り少なくなったリーグ戦を盛り上げたい。
その広島を撃破した甲府は大宮とホームで対戦。残留争いから完全に抜け出すためにもさらなる連勝を実現したいところだが、大宮もここ3試合負けなしと復調の気配を漂わせている。前回対戦では1-1のドローに終わったこのカード。今回はいかなる決着を見るのか。
小倉 隆史監督が休養し、ボスコ ジュロヴスキー監督が就任した名古屋の戦いにも注目だ。新体制となり、チームにどのような変化が見られるのか。クラブ初の降格が現実味を帯びるなか、新たな指揮官の手腕に大きな期待が集まる。同じく体制が変わったばかりのFC東京は、前節横浜FMに競り勝ち、好転のきっかけを掴みつつある。不安定だった守備陣が無失点に抑えたことは明るい材料で、その良い流れを今節にもつなげたいところだ。
■2nd 第10節の見どころをチェック
甲府vs大宮
名古屋vsFC東京
湘南vsG大阪
仙台vs広島
川崎Fvs柏
横浜FMvs鹿島
神戸vs浦和
鳥栖vs新潟