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安定感抜群の札幌が首位を快走 熊本は勢いを取り戻す【マンスリーレポート(6月):明治安田J2】

2016年7月1日(金) 16:52

安定感抜群の札幌が首位を快走 熊本は勢いを取り戻す【マンスリーレポート(6月):明治安田J2】

安定感抜群の札幌が首位を快走 熊本は勢いを取り戻す【マンスリーレポート(6月):明治安田J2】
6月に挙げた3勝はすべて1点差で勝利した札幌。勝ち切れる強さとリーグ最少失点の堅守で首位を快走している

明治安田生命J2リーグもおよそ半分となる第20節までが消化。注目の昇格争いも徐々に候補が絞られてきた。5月終了時点で首位に立っていた札幌は、6月も変わらず好調をキープ。第17節に松本に2-3と敗れたものの、その後3連勝と再びギアを上げている。6月に挙げた3勝はすべて1点差の勝利と決して相手を圧倒しているわけではないものの、逆に1点差でも勝ち切れる強さが備わっていると見ることもできる。その要因はリーグ最少失点の堅守にあることは間違いなく、このベースが崩れない限り、札幌はシーズン後半も着実に勝点を積み上げていくはずだ。

エース柿谷が負傷離脱も好調のC大阪。第17節から4連勝と首位の札幌を猛追している
エース柿谷が負傷離脱も好調のC大阪。第17節から4連勝と首位の札幌を猛追している

勝点2差で札幌を追いかけるのはC大阪だ。やや停滞感があったものの、第17節の長崎戦から4連勝をマーク。エース柿谷 曜一朗が負傷離脱するなか、逆に勢いを加速させている。こちらも6月の4勝はすべて1点差と粘り強く勝利を積み重ねており、経験豊富なチームが、その真骨頂を見せつけている印象だ。

3位の松本と4位の岡山も順調に勝点を伸ばしている。ともに6月は4勝を挙げ、岡山にいたっては負けなしで乗り切った。松本は持ち前のハードワークを武器に、運動量で他を圧倒する試合が目立つ。岡山は矢島 慎也を中心とした攻撃サッカーが冴える。ともに自らのスタイルを打ち出して結果を残しているだけに、今後も昇格レースをけん引する存在としてリーグを盛り上げていくだろう。

好調を維持していた京都はここ3試合勝利がなく、やや失速気味。逆に調子を上げているのが清水だ。6月は3勝2分と負けなしで、5試合で10得点と好調の攻撃陣がチームをけん引している。勝ち負けを繰り返したシーズン序盤の不安定さを払しょくし、昇格候補がようやくその力を示し始めている。

第17節の金沢戦で、震災からの復帰後初勝利を挙げた熊本。6月は3勝と勢いを加速している
第17節の金沢戦で、震災からの復帰後初勝利を挙げた熊本。6月は3勝と勢いを加速している

J3からの昇格2チームは、6月は苦戦を強いられた。町田は1勝1分3敗、山口は2勝1分2敗とシーズン中盤に来て、徐々に失速している感は否めない。もっとも町田は7位、山口は8位に踏みとどまっており、後半戦での巻き返しは十分可能だろう。千葉は引き分けが多く、思うように勝点を積み上げられていない。調子を上げつつあった山形も6月はわずか1勝と停滞。ともに昇格争いから遅れをとった感は否めず、このまま変化を生み出せないようだと厳しい状況に追い込まれるかもしれない。

6月にもっとも勢いを示したのは熊本だ。第17節の金沢戦で、震災からの復帰後初勝利を挙げると、第19節の讃岐戦、第20節の岐阜戦で2連勝。清武 功暉を中心とした攻撃が冴えを見せ、震災前の勢いが蘇ってきた印象だ。7月からはホームのうまかな・よかなスタジアムの使用も再開するだけに、地元の声援の後押しを受け、その勢いはさらに加速していきそうだ。

J2最年長得点記録を更新した三浦 知良(横浜FC)。先発の機会も増えているだけに、シーズン後半もホットな話題を提供してくれそうだ
J2最年長得点記録を更新した三浦 知良(横浜FC)。先発の機会も増えているだけに、シーズン後半もホットな話題を提供してくれそうだ

下位に目を向けると、讃岐と徳島が6月は4敗と大苦戦。水戸も4分1敗と勝利を上げられなかった。21位の北九州は千葉に競り勝つなど復調の気配を漂わせる。最下位に沈む金沢も第20節に徳島から勝利を収めるなど状態は上向きだ。後半戦に突入する今後は、混とんとしてきた残留争いからも目が離せなくなりそうだ。

6月は数々の個人記録が生まれている。第16節の岐阜戦で長崎の永井 龍がハットトリックを達成。第17節の北九州戦では、群馬のルーキー瀬川 祐輔が同じくハットトリックをマークしている。第19節には岐阜の髙地 系治が史上5人目となるJ2通算400試合出場達成。そして同試合では、横浜FCの三浦 知良がゴールをマークし、自身が持つJ2最年長得点記録を49歳3か月24日に更新。偉大なるベテランストライカーが、またしてもホットな話題を提供してくれた。

明治安田生命J2リーグ結果(6月)

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