今節の注目は首位の札幌と8位千葉の一戦だろう。現在6連勝中でトップを快走する札幌は、安定した守備と前線の決定力の高さを生かし、着実に勝点を積み上げている。一方の千葉はここ5試合負けがなく、序盤の不安定さが解消されつつある。前節は長崎に引き分けたものの、井出 遥也、町田 也真人らテクニカルな中盤のタレントが好調を維持。彼らの技量が札幌の堅守を上回れるかが、試合の焦点となりそうだ。
2位の町田はホームに徳島を迎える。前節、連敗をストップさせた町田にとっては、再び勢いに乗るためにも勝利が必要。徳島は3戦負けなしと上昇基調にあり、こちらも勝って勢いを加速させたい状況だ。とりわけ徳島はこの3試合でわずか1失点と守備の安定が復調の要因となっているだけに、今節もその安定性を保てるかどうかがポイントに。1点を争う好ゲームが期待できそうだ。
岡山との激戦を制し3位に浮上したC大阪は、ホームで讃岐と対戦。布陣変更が奏功したC大阪は、1トップ起用が濃厚な柿谷 曜一朗と前節移籍後初ゴールを決めた清原 翔平のふたりがカギを握りそう。対する讃岐は8試合勝利がなく苦戦が続いている。地力を踏まえれば今節も押し込まれる展開が予想されるが、粘り強く守り一瞬の隙を突く戦いで勝機を窺いたい。
4位の松本は3連勝をかけて北九州とのホームゲームに臨む。現在、4試合連続無失点と堅守が光り、高崎 寛之や山本 大貴ら攻撃陣も調子を上げている。攻守に隙がなくポイントを積み重ねているだけに、今節も優位に試合を進めていきそうだ。対する北九州は2連敗中で21位に沈む。前線のタレントは豊富なだけに、彼らの奮起に期待したい。
3連勝で5位まで順位を上げてきた京都は、金沢の本拠地に乗り込む。1点差の試合をモノにする勝負強さを示しており、勢いだけでなく安定感が備わりつつある。最下位に沈む金沢相手に本来の力を発揮できれば、勝利はおのずと手中に収まるはずだ。
6位の岡山は熊本とホームで対戦。前節はC大阪に惜敗を喫したもの、今節からU-23日本代表の活動でチームを離れていた矢島 慎也が復帰予定。この背番号10のパフォーマンスは要注目だ。熊本は復帰後3連敗と苦しい状況が続く。その間、一つのゴールも奪えていないだけに、巻 誠一郎、清武 功暉ら攻撃陣が意地を見せたいところだ。
7試合負けなしと完全復調を印象付ける山形は横浜FCをホームに迎える。堅守が光る一方で得点の少なさは改善ポイントだが、今節も粘り強い守備をベースに勝点3の確保を目論む。対する横浜FCは3試合勝利がない。爆発力を秘めているだけに、まずは先制点を奪って試合の流れをつかみたい。
連敗中の山口は17位と低迷する東京Vと対戦。ここ2試合で6失点を喫しており、守備の整備が求められているものの、攻撃スタイルが身上なだけに今節もアグレッシブなサッカーを展開するはずだ。東京Vは3試合負けがないもののまだまだ本調子とは言い難い。こちらも本来は攻撃サッカーが持ち味なだけに、両者の特長がぶつかり合えば、エキサイティングな撃ち合いも期待できるだろう。
同じく調子が上がっていなかった清水だが、前節は群馬に8ゴールを奪っての大勝。ようやく本来のポテンシャルを示した。その勢いを今節も持続できるか。大前 元紀ら攻撃陣のパフォーマンスに今節も注目が集まる。対する水戸は慎重な試合の入り方が求められる。いかに相手の勢いを削げるかが重要なテーマとなりそうだ。
その清水に大敗を喫した群馬は、立て直しがポイントに。対戦相手の愛媛は深刻な得点力不足に悩まされている。手堅い戦いが予想される中、少ないチャンスをものにできるストライカーの存在が勝敗を分けそうだ。中位に踏みとどまる岐阜は、復調の気配を漂わせる長崎をホームに迎える。不用意な失点が目に付く岐阜は試合の入り方が重要に。勢いで勝る長崎は先行逃げ切りのパターンに持ち込みたい。
■各試合の見どころをチェック
岐阜vs長崎
岡山vs熊本
山口vs東京V
山形vs横浜FC
松本vs北九州
水戸vs清水
町田vs徳島
C大阪vs讃岐
金沢vs京都
札幌vs千葉
群馬vs愛媛