2018年度 第4回Jリーグ理事会 定時会見録
2018年4月24日(火)
JFAハウス会議室
Jリーグ広報より
本日、公益社団法人日本プロサッカーリーグ2018年度第4回理事会を理事17名の出席にて開催をいたしましたので、その件についてご説明をさせていただきます。
《報告事項》
1.2018JリーグYBCルヴァンカップ競技ルール変更の件
2018年3月に行われた国際サッカー評議会の年次総会において決まったことに準じ、延長戦になった場合は4人目の交代ができることとなりました。
関連プレスリリース
https://www.jleague.jp/release/post-53644/
2.2018シーズン後半日程発表スケジュールの件
2018シーズン後半の日程の発表が7月26日(木)になりました。
3.後援名義申請の件
朝日新聞社が主催いたしますJリーグ25周年記念シンポジウム「未来を照らせJリーグ」の後援をいたします。Jリーグからは村井チェアマンと原副理事長が出席します。詳細は朝日新聞社から発表されます。
関連プレスリリース
https://www.jleague.jp/release/post-53651/
〔村井チェアマンのコメント〕
皆さんこんにちは。さきほど4月度の理事会を終えました。前回の理事会は、新メンバーで行いましたが初回ということもあり、今回から実質の審議に入りました。本日、2時間半ほどかけて一つの議案を議論いたしました。Jリーグが25年の足跡の中で残しているものと課題を振り返り、“第二四半期”に向かう時に、「重要な論点は何か」、「どういうような方向性での経営をしていくのか」といったことについて、理事会で1年、2年と時間をかけて議論をしていくマップを共有いたしました。「こんなことを議論していきますよ」という議論に費やしました。ですので、本日は何かを決定しているのではなく、全体感を共有し、様々な角度から意見交換をいたしました。
AFCチャンピオンリーグ(ACL)では、グループステージで3クラブが敗退し、残念な結果となりました。今後、鹿島アントラーズに期待を託して頑張っていただくことになりますが、力不足と言わざるを得ない、現状の我々の力量を痛感しています。戦いはまだまだ続いていきますので、しっかりと分析をした上で次につなげていきたいと思っております。
また、日本代表監督の交替もある中で、サッカー界全体が真価を問われる重大な岐路に立っていると思います。Jリーグとして協力できることに全力を尽くしていきたいと思っております。
〔質疑応答〕
Q:(村井チェアマンへの質問)
ACLのお話しが出たのですが、リーグとしては今年、理念強化配分金をスタートさせ、実際にどのタイミングでクラブに渡って、どのように使われるのかはっきりしていませんが、村井チェアマンが開幕前から激を飛ばされて「勝負のシーズン」だとおっしゃっていたという印象があります。
クラブとの調整や意見交換をされると思いますが、ACLでこの結果となった要因をチェアマンの視点からご覧になって、問題をどのように考えているのでしょうか?
また、理念強化配分金のインパクトが薄い中で、お金の使い方についての希望についても教えてください。
A:村井チェアマン
個々のゲーム総括や分析はこれから委ねることになりますが、試合の中では僅差で落としたケースも多々あります。大きく実力差があるというわけではありません。結果として、グループステージ敗退クラブが3つあったということは、すべての面において見直さないといけないくらい残念な結果だと思っています。理念強化配分金については、その使途が短期間で出てくるものではありません。
理念強化配分金の制度そのものが、3年かけて支給されるものでありますし、年度、年度で、一つひとつ計画を立てて決済していくものですので、中長期に渡り、クラブの理念実現に対して寄与してもらえればと思いますので、短期間の中で理念強化配分金の是非を議論するには、今の段階では、時期尚早かなと思います。
私の思いとしてはJリーグの理念は、日本サッカーの水準の向上というのが一番目に出てきますので、日本サッカーが世界に比して強化されているのかを問われるものとなります。理念強化配分金を受けたクラブは日本を代表するクラブとして世界にしっかりと結果を出してほしいというのが私の意向として強くあります。
Q:(村井チェアマンへの質問)
アジア戦略について教えてください。チャナティップ選手やティーラシン選手などの活躍があり、Jリーグはタイの中でも注目度が上がってきているのかなと思いますが、何年かやってきて見えてきたことやタイ選手の活躍の受け止めと、それを受けて今後、進めていきたい戦略などがあれば教えてください。
A:村井チェアマン
タイとの関係は短期的に今日に至ったのではなく、いろいろなステップがありました。
タイリーグとJリーグの間のパートナーシップ契約を交わし、両リーグ間での協定をベースに行き来をして参りました。リーグ間協定ができますと、クラブ間の交流が始まり、選手の交流も生まれました。
一時期は、五十数名の日本人選手がタイでプレーをしておりましたが、タイでのレギュレーション改定があり、四十名ほどになりました。数の変化はありますけれども、日本人の指導者や選手がタイで交流をしてきました。キャンプインをする時にインターナショナルマッチをJクラブとタイのクラブで行うこともいたしましたし、こうした数々のステップを踏んだ結果としてタイの選手、チャナティップ選手、ティーラシン選手、ティーラトン選手が来てくれるようになりました。当初からそういうステップを描きながら計画を立てて来たことが結実をしたという認識は持っています。
逆に言えば他にも提携国がある中で、まだまだそこまでのステップに至っていない国もあります。今回、木下前理事がアジアのチェアマン特命大使として、外交担当として主要国に対して、協力関係の具体的なレベルでの申し合わせを進め始めていますので、今後加速していくと見ています。