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FC東京vs湘南の見どころ(JリーグYBCルヴァンカップ:2021年6月5日)

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総力戦で勝ち抜いてきたFC東京。気になるSBの起用法

グループステージを無敗で突破したFC東京と、大混戦を制して勝ち上がってきた湘南がプライムステージ進出を懸けて激突。駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場では、その第1ラウンドが始まる。

初戦をホームで迎えるFC東京は、JリーグYBCルヴァンカップでは安定した戦いぶりを見せてきた。開幕から3連勝で一気に勝点を積み上げると、グループステージの第4節を終えた時点でプレーオフステージ進出が決定。残りの2試合も多くの若手を起用しながら、負けなしの戦いを披露した。

グループステージでは2種登録選手を含めて多くの選手がピッチに立っており、まさに総力戦で勝ち抜いてきたと言えるだろう。ディフェンディングチャンピオンとしての意地はもちろん、その前大会とは異なり、今大会はグループステージからの参加ということでプレー機会を与えられた選手たちの当事者意識は強い。それがモチベーションにつながっていることは間違いなく、プレーオフステージもその勢いのまま突破したいところである。

注目点は日本代表に招集された小川 諒也の抜けたSBと、U-24日本代表に選ばれた田川 亨介のサイドハーフに誰が入るか。後者は永井 謙佑、三田 啓貴、アダイウトンと実力者がそろっているため問題はないが、前者の起用法は気になるところ。ただでさえ選手層の薄いポジションながらここに来てケガ人が続出しており、台所事情が厳しいのが本音だ。SBを本職とする中村 拓海とバングーナガンデ 佳史扶の若手コンビに任せるのか、SBでもプレー可能な蓮川 壮大や岡崎 慎を回すのか。それとも大胆なコンバートがあるのか。FC東京からすれば大きなポイントになる。

対して湘南はもつれにもつれたCグループを2位で通過。こちらも同じく無敗ながら1勝5分という粘り強い戦いを見せ、プレーオフステージ進出を決めた。

この試合に向けて1週間の準備期間があったFC東京とは異なり、湘南は前倒し開催となった明治安田J1第19節・G大阪戦を2日に消化。コンディション面で不利な状況であることは否めない。ただ、今季は安定感のある守備が光り、連戦もタフに戦い抜いてきた。ホーム&アウェイの短期決戦でも、その堅さは大きな武器となるはず。アウェイゲームを無失点で切り抜け、アドバンテージを持って1週間後のホームゲームに備えたい。

2018年度王者の湘南と、前回王者・FC東京が次なるラウンドへの進出を懸けて戦う一戦は白熱必至。もう一度、あの歓喜を味わうために両者がしのぎを削り合う。

[ 文:須賀 大輔 ]





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