[ 2014年　今年の漢字：松本 ]
勝点１の重みに泣いた昨季の悔しさを胸に、雪辱を誓った今季は想定以上の勝利の舞を見せてくれた。
「蝶のように舞い、蜂のように刺す」というが、“松本スタイル”は蝶のようには華麗ではなかったかもしれない。ただ、蜂の一刺しの鋭さはあった。ここぞという場面で見せる一撃必殺のセットプレー、息つく間もなく相手ペナルティーエリアまでボールを運ぶカウンター。やれることは決して多くはなかったが、それでも地力で勝る相手に幾度も競り勝ってきた。あと１つ勝てば２位が確定する、第39節・福岡戦。遠隔地にも関わらず、約1,200名のサポーターがチームを後押しし、反町康治監督が宙に舞った。
こうして来季は新たな舞台での戦いが待っている。そう、このゴールは新たなスタートだ。――今はただ、そのスタートが待ち遠しくて仕方がない。

Text by 多岐太宿

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2014年12月15日（月）