2015年1月にアジアカップが開催されることから、例年の元日決勝の日程を前倒しして開催された第94回天皇杯。Jクラブの出場する2回戦は7月12日(土)、13日(日)※で行われたが、J1クラブはこの時期まだFIFAワールドカップによる中断期間中。試合勘やコンディションの問題で、早速3クラブ(仙台、神戸、鹿島)が敗れる波乱の展開となった。この傾向は次回戦でも続き、3回戦では浦和(vs群馬)、柏(vs千葉)、川崎F(vs愛媛)、横浜FM(vs北九州)、新潟(vs長崎)がJ2クラブの前に敗れ去る。J2クラブにとってはいずれも週中のアウェイ開催というハードなスケジュールだったが、リーグ戦同様に得意の逆転劇を見せた北九州や、しっかり守って得点源のダニエルロビーニョを生かした群馬など自分たちの持ち味を発揮してジャイアントキリングを起こした。J2勢はベスト16に7クラブ、ベスト8にも3クラブが残り、山形は3年ぶりのJ2ファイナリストに。J1昇格プレーオフから続いた最高の流れに期待して多くのサポーターが日産スタジアムで固唾をのんで見守った決勝は3冠を達成したG大阪に敗れたが、今大会のJ2クラブの躍進は大きなトピックとして我々の記憶に残ることだろう。
※北海道代表の予選開催の都合上、札幌戦のみ8月6日(水)に開催。