●小林伸二監督(徳島):
「前半は少し我々の形でボールを運べたのでよかったと思っています。後半については猛攻を上手く凌げて、そこも頑張ってくれたと思います。2年間で勝ったことのない相手だということと、ここに来てレベルアップしているガンバに勝点1を取れたということは大変よかったと思います。どんな状況でも最後まで諦めずに戦ってくれたし、勝てれば一番いいことでしょうがそこまでは行かない。でもそのことを選手が表現してくれたことは、監督として本当に感謝しています。
今日は少しやり方を変えたというところも、併せてよかったと思います。そのことに対して選手は1週間努力してくれて、上手くピッチで表現してくれました」
Q:今日変えた部分は具体的にどんなところなのか?
「今日はアンカーを置いて4-1-4-1です。上手くはまっていたので斉藤をそのままにしました。相手の両サイドが上がってくるので、たぶんシャドーがもたなくなるだろうということで、アレックスを入れましたが、どちらかというとSBのような感じで、しっかり守って裏に飛び出していくという形です。相手の藤春選手が出てきましたので、そこでカードを切ったのがひとつと、2トップにしたい気持ちもありましたが、アンカーが上手く決まっていたのでそのままラスト15分を切ったところでキムと高崎を替えました。あと、もう一枚のカードは、選手にアクシデントがちょこちょこと出ていましたので最後のカードを切れなくて、我慢した中で結局出せずということになりました」
Q:今日で2014年シーズンが終了したが、一年間戦ってきた感想は?
「昨年の12月8日にプレーオフで昇格が決まって、そこから準備に入りました。昨年の終盤戦ではCBが二人怪我をしていて、今シーズン初めから間に合わない状態でした。メンバーもなかなか揃えにくくシーズンに入ってしまい、やはり前半はJ1の温度に慣れませんでした。移行期にキャンプをして後半はいい入り方ができましたが、9月からまた勝てなくなってしまいました。やはり初めてのトライで初めて経験するJ1はやはり素晴らしかったと思いますが、その素晴らしいステージをモチベーションだけで乗り越えるのは難しかったなと思いました。レベルを上げて再度挑戦ということになればいいなと思います」
Q:セレモニーで「これを糧に成長して頑張る」とコメントなさったが、それは来季も指揮を執るということなのか?
「今日で終わりましたので、いろいろな形で考える必要があると思います。今まで幾つかのクラブを渡って掲げた目標はクリアしてきましたが、こういう状態で去ったのは山形です。その時も果たしてそれがよかったのかどうか。山形もいい人材が揃っていて、今年やっとプレーオフに入りましたが3年かかっています。そういうことも含めて、どのような責任を取ればいいのかいろいろな形で考えています。チームは個のレベルで非常にいい経験をしたと思います。勝つことでひょっとしたら学ぶことを忘れることもあるし、こういう苦しい中でチームも個人も伸びることはよくあることです。そこはチーム、クラブが来季に進んでいくことで、私がどうこうということよりも、チームが前に進んでいくという意味に考えてもらえばよいと思います」
以上