11月26日(水)第94回天皇杯 準決勝 千葉 vs 山形(19:00KICK OFF/ヤンマー)
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【第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会】
■準決勝 11月26日(水)19:00
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千葉は10月15日の準々決勝でJ1のC大阪に挑み、1−0で勝って2002年の第82回大会以来の準決勝進出となった。10月11日のJ2第36節・札幌戦からスタメンを6人入れ替えた準々決勝はプレーの精度を欠くなど連係ミスも目立ち、思うように決定機を作れなかった。だが、C大阪の前半の唯一の決定機だった22分の秋山大地のシュートをゴールライン上でカバーに入ってブロックした田代真一が、54分に兵働昭弘のCKに合わせて先制点をゲット。その後は選手交代でFWの人数を増やして迫力を増したC大阪の反撃をしのいだ。フィニッシュまでなかなか持ちこめなかった千葉のシュート数は6本だったが、最後の局面で体を張った守備もあってC大阪に5本のシュートしか打たせなかった。
山形はJ2同士の対戦となった10月15日の準々決勝は、千葉と同様にスコアは1−0だった。だが、宮阪政樹が左右にボールを展開して攻撃を組み立て、シュート数は北九州の5本に対して22本と圧倒。一方的に攻める試合ができたのは、ボールを持つ北九州の選手に激しくプレッシャーをかけた守備があったからだった。優位に試合を進めながらも『1点』が遠かったが、79分、右サイドで前に上がった宮阪のパスを受けた伊東俊がダイレクトパスでつなぎ、川西翔太が先制ゴールを奪った。その後の追加点を奪うチャンスはモノにできなかったが、クラブ史上初の準決勝進出を果たした。
両チームの今季のJ2リーグでの対戦は千葉の1勝1分。5月11日の第13節は、73分に千葉の中村太亮が先制点を奪ったが、86分に山形は交代出場の比嘉厚平が同点ゴールを奪って引き分けた。7月30日の第24節は、千葉が13分のキム ヒョヌン、90分+1の大塚翔平の得点で2−0の勝利。だが、山形はDFに負傷者が増えたことで9月6日の第30節・水戸戦の途中から3バックに変更し、その後は3バックで戦って調子を上げてきた。
また、両チームの直近の公式戦のJ2最終節(第42節)の結果と内容は対照的だった。讃岐と対戦した千葉は、序盤から讃岐の勢いある攻撃に押されて苦戦。さらに、28分に森本貴幸が讃岐のDFとの接触プレーで倒れて意識を失い、救急搬送されるアクシデントが発生した。森本に代わって出場したケンペスが45分+1に先制点を奪ったが、後半も讃岐に何度も決定機を作られる苦しい展開を耐えての1−0での勝利だった。
一方、山形は硬さが見られた序盤の9分に東京Vに先制点を奪われたが、11分に川西が同点ゴールを奪取。後半の終盤に再び失点して1−2で敗れ、失点につながるイージーミスや決定力不足という課題を改めて突きつけられたが、試合を通して多彩な攻撃の形で複数の決定機を作った。
両チームともJ1昇格プレーオフに進出したが、J2リーグ6位で11月30日に準決勝を戦う山形に対して、J2リーグ3位の千葉はシードされて12月7日の決勝から登場する。試合日程の違いに加え、千葉は森本が讃岐戦での脳震盪の影響で欠場が確定的で、山形は當間建文が累積警告による出場停止。両チームの監督はどのようなスタメンで臨むのか注目だが、まずは中盤での球際の攻防を制することができるかがポイントになる。また、千葉は中村や兵働、山形は宮阪や石川竜也という精度の高いプレースキッカーがいる。攻撃ではセットプレーのチャンスをモノにできるか、守備ではセットプレーで相手に付け入る隙を作らないようにできるかがカギになりそうだ。互いにサイド攻撃が得意なため、サイドの攻防で優位に立って『3人目の動き』で相手の守備を崩すことも必要だろう。さらに、サイドに相手の意識が集中したところでの中央や逆サイドへの展開で決定機を作れるか。相手の意表を突く思い切りのよいミドルシュートを打てるかも含めて選手同士の駆け引き、そしてチームとしての駆け引きなど見所の多い一戦となりそうだ。
以上
2014.11.25 Reported by 赤沼圭子