前回の対戦は3−2で磐田の勝利。磐田が前田遼一の2ゴールとオウンゴールで計3得点をマークしたが、京都も山瀬功治、大黒将志の得点で意地を見せた。今回の対戦も点の取り合いとなるのか。
3連勝中のホームで勝利し、2位・松本に少しでもプレッシャーをかけたいのは3位・磐田。今節を含め残り5試合で松本との勝点差は『8』と極めて厳しい状況ではあるが、「だれが見ても厳しい状況だが、やるべきことは変わらない」と名波浩監督。
前節はアウェイで熊本と対戦し、0−0のドロー。相手の厳しいプレッシャーに手を焼き、前半はシュート1本に抑えられた。後半は小林祐希らが攻撃のリズムを変え、相手ゴールに迫る場面もあったが、それでもゴール前の精度に欠いて無得点。前々節のホーム・岐阜戦(10/11)では3−1と攻撃陣が結果を残したが、コンスタントに力を発揮できているわけではない。
とはいえ、ゴールは“ミズモノ”。シーズン終盤の監督交代という複雑な状況であることを踏まえても、粘り強くやり続けるしかない。24日の紅白戦では主力、サブともにかなり守備の意識が高く、緊張感溢れる内容だった。まずはいい守備からいい攻撃へつなげていきたい。
出場停止明けの伊野波雅彦はスタメン復帰の見込み。24日の紅白戦でも攻守で存在感を見せていた。正確なフィードも見せていただけに、守備面のみならず攻撃面でもプラス材料と言えそうだ。
一方、6位・山形を勝点4差で追いかけるのは10位・京都。プレーオフ進出のために、こちらも1つも落とせない状況だ。前節はホームで松本と対戦し、0−0のドロー。ただし、シュート数は松本の4本を大きく上回る11本を記録。大黒将志のバー直撃のシュートなどの決定機もあり、限りなく勝利に近い内容だった。
とはいえ、混戦のプレーオフ争いの制するためにはやはり白星が必要。川勝良一監督は「相手も強いけど、負けなかった。ただ、0で抑えても得点も0。残り5試合、点につながる動きをもっと増やしたい」とゲームを総括している。
攻撃の中心となるのはやはりJ2得点ランクを独走する大黒。名波監督は「大黒は“神出鬼没”。工藤(浩平)とのホットラインも相手の特長だと思う」と印象を語り、センターバックの森下俊も「動き出しがピカイチ」と警戒している。また、前節の試合後の会見では、反町康治監督(松本)も「京都はここまで50点取っているが、23点と50%近く取っている彼(大黒)への依存度は高い」と京都の印象を語っていた。
前回の対戦から約4か月。ヤマハスタジアムでのリターンマッチは再びアップテンポな打ち合いとなるのか。それともロースコアになるのか。試合開始は15時。
また、この試合は磐田にとって特別な一戦でもある。94年から01年まで磐田に在籍した元日本代表の奥大介さんが17日に交通事故のため死去してから迎える初のホームゲームとなる。磐田はキックオフ前に黙祷を実施し、選手・スタッフが喪章をつける。また、ヤマハスタジアムの入場ゲート前の広場に献花台を設ける。
以上
2014.10.24 Reported by 南間健治