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【J2:第38節 札幌 vs 湘南】プレビュー:前節の勝利で6位に肉薄した札幌が、チャンピオンチームを迎え撃つ!今シーズン2敗目を喫した湘南も、より高い意気込みで挑むこと間違いなし。(14.10.25)

10月最後の試合となるこの38節。札幌ドームでは現在勝点52で9位につける札幌が、同89で既にリーグ優勝を決めている湘南を迎え撃つ。前回対戦は湘南が2−0のスコアで勝利しているカードだ。

ホームの札幌は前節、敵地で富山と対戦して2−0で勝利。前半は相手の粘り強いプレーに阻まれ得点を奪えなかったものの、ボールはおおよそ支配していた。そして後半立ち上がりに抜群の飛び出しを見せた石井謙伍が先制点を挙げて一気に流れを優位にすると、その後も試合をうまくコントロール。83分にはカウンターから都倉賢が加点して勝負を決めてみせた。

この勝利にバルバリッチ監督も「しっかりと1試合を通じて主導権を握れた。勝利にふさわしい試合ができた」と満足気に振り返る。前々節はホームで千葉に実力と経験値の差を見せつけられる完敗を喫しており、なんとかこの試合から流れを変えたいところだっただけに、あらゆる面でイメージ通りの戦いができたと言っていいだろう。

1試合1試合が本当に重要な意味を持つシチュエーションだ。富山戦も、万が一落とすようであればJ1昇格プレーオフ出場圏内である6位との勝点差が大きく開く可能性もあった。しかし、そうした重圧のなかでしっかりと結果を出し、6位との勝点差は3へと肉薄した。まだまだ重圧のかかる戦いは続いていくが、それを乗り越えていくだけの十分なメンタリティを札幌は持ち合わせていそうだ。今後の戦いに大きな期待が持てそうな雰囲気が漂ってきている。

一方、寒さが日々増しつつある北海道に乗り込む湘南の前節は、ホームで長崎に1−2で敗戦。開始早々にまさかの失点を喫し、結果的に前半のうちに2点のリードを奪われると、その後も試合全体の主導権を握りながら攻め込んだものの、ゴールネットを揺らせたのは73分の島村毅の一発だけ。結局、そのままタイムアップとなり今シーズン2敗目を喫することとなった。

やはり、リーグ優勝を決めてからの残り試合というのは難しいのだろう。今シーズンこれまでの湘南であれば、相手に先手を取られてしまっても、そこで慌てることなく、むしろリバウンドメンタリティでそれを跳ね返してきた。それがこの試合では内容面では攻勢に出るも、結果として相手をスコアで上回ることができず。本当に最後の詰めのディテールの部分なのだろうが、この試合ではどこか湘南らしさが100%出せていなかったような印象も受ける。

ただし、それはあくまでも結果を見ての部分だ。放ったシュート数は13本対5本。得たコーナーキックは10本対0本。数字の部分としては圧倒的に長崎を上回っているし、当然、この数字は試合の大まかな内容面を反映するものであるため、言うまでもなく中身としては湘南のゲームだった。丸山祐市を出場停止で欠いたことで後方の顔ぶれに変化をつけて挑んでいたし、攻撃の軸であるウェリントンも欠いていた。そうした状況ながらも内容面では相手チームを上回っていたのだから、過度にネガティブに捉える必要もないのだろう。

そして、やはり指揮官のマネジメントが楽しみである。常に、勝って兜の緒を締めながら勝点3を積み重ねてきたのが曹貴裁監督が率いる今シーズンの湘南である。敗戦後となればより一層、気を引き締めて次戦に挑むであろうことは想像に難くない。今までになく高いモチベーションでこの試合に挑むことも大いに考えられそうな場面だ。

さて、試合の焦点だが、やはりポイントはシステムもマッチアップだろう。札幌も湘南もともに3−4−2−1の布陣を主に採用しており、各ポジションがマンツーマンで組み合うことになる。ここの能力そしてメンタリティが問われる一戦となるだけに、タフでハードなゲームを観ることができそうだ。また札幌は負傷明けの小野伸二がベンチ入りする可能性もあるだけに、ここもまた注目したいところである。

以上

2014.10.24 Reported by 斉藤宏則
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