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【ヤマザキナビスコカップ G大阪 vs 川崎F】レポート:G大阪の攻撃力が勝り、ファーストレグでゴールラッシュ。3−1で折り返す。(14.10.10)

キックオフ約2時間前から降り出した雨は、キックオフ時には本降りに。久しぶりの雨天に見舞われた万博記念競技場でのホームゲーム。ガンバ大阪は直近の鹿島戦と同じメンバーで、川崎Fは左足首を痛めたMF中村憲剛と、日本代表のMF小林悠が欠場を余儀なくされる中、3選手を入れ替えてキックオフを迎える。

試合が始まってからはやや小雨になったものの、雨を含んだピッチは立ち上がり、両チームのプレーの精度にややブレーキをかけることに。足元でボールがおさまらないシーンもみられる。そんな中、先にペースを握ったのは川崎F。2分にミドルレンジから思い切り良く右足を振り抜いたMFレナトのシュートに始まって、『ゴール』への意欲が感じられる展開。その2分後にも、FW森島康仁のパスに反応したFW大久保嘉人が再びミドルレンジからシュートを狙うものの、これはわずかにゴール右へ。それでも、川崎Fがイレギュラーの起こりうるピッチ状態も踏まえてか、あるいは純粋な『アウェイゴール』への意欲もあってか、積極的な立ち上がりをみせる。

だが、その時間帯を落ち着いて対応したG大阪が前がかりになった相手の裏をとる攻撃で徐々に前への意識を強めると、状況は一転。ペースはG大阪へ。11分のFW宇佐美貴史のシュートを皮切りに、立て続けに相手ゴールに迫るシーンが続く。その流れをゴールに繋げたのは16分。MF遠藤保仁からのパスを受けたDF米倉恒貴が「まずはトラップを意識した」上でエリア内でボールを受け、右足でゴール。幸先よく先制点を奪うと、28分にペナルティエリアのやや外でこぼれ球を拾った宇佐美がドリブルでエリア内に侵入。コースを作り出し、左足で冷静にゴールを捉え川崎Fを突き放す。

となれば、ここ最近の流れからしても、G大阪がメンタル的にも落ち着いて試合を運ぶのは当然の流れだろう。ビハインドを負った川崎Fが『アウェイゴール』を目指して攻勢を強めても、ボランチを含めた堅守で落ち着いて対応。高さのある森島を起点に、大久保やレナトが畳み掛ける攻撃にもびくともしない。それに加え、ボールを奪ってからはショートカウンター気味に攻撃を展開し、追加点を狙いにかかる。結果的に前半は2−0で折り返したものの、ペースはは完全にG大阪が握り、後半に繋げる。

後半、ビハインドを負った川崎FはスタートからDF井川祐輔に代えてMF金久保順を投入。前線の構成を代えて攻撃に変化を加え『アウェイゴール』を狙う。当然、次の1点が入れば、ホームに戻るにあたっては大きな1点となったはずだが、その次の1点を奪ったのもまたしてもG大阪だった。ハーフウェイライン付近でMF阿部浩之からのボールを受けたFWパトリックが、相手DFをぶっちぎってドリブルでエリア内に持ち込み、そのまま右足でゴール。圧巻の攻撃力で川崎Fを突き放す。それは前線の顔ぶれを代えても変わらない。「今のガンバは誰が出てもそれぞれが持ち味を発揮しながら安定した戦いができる」と話していたのは宇佐美だが、FW佐藤晃大やMF倉田秋がピッチに立っても攻守にバランスを保ちつつ、かつ攻撃に新たな彩りを加えながら試合を運ぶ。

ただ、3点差をつきつけられても川崎Fは諦めない。2戦目のホーム戦に少しでも優位に働くゴールを奪いたいという思いをプレーで表現するべく、スピードを武器とするレナトらを中心にG大阪の守備を揺さぶり、ゴールを目指す。その思いをようやくゴールに繋げたのは、3分と表示されたアディショナルタイム。コーナーキックからのセットプレーでDF田中裕介がヘディングでゴールをこじあけ、待望の『アウェイゴール』を奪うが、反撃の狼煙をあげるにはあまりにも時間が遅く、3−1で試合終了。

この1点が、12日のセカンドレグの戦いにどのような影響を及ぼすのか――。
そのセカンドレグに向けて、両選手が語った意気込みを体現したチームが、決勝への切符を手に入れる。

「アウェイゴールを獲りに行くだけ。先に1点獲れればある程度、試合は決められるはず。油断はしませんが、相手にどういう戦いをされても、自分たちのスタイルで向かっていく」(FW宇佐美貴史/G大阪)

「しっかりゼロで抑えることを考えながら、怒濤の攻撃を仕掛けて決勝にいく」(DF實藤友紀/川崎F)

以上

2014.10.10 Reported by 高村美砂
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