前節、群馬との北関東ダービーで完敗してしまった栃木。最悪の週末となってしまいましたが、週明けには敗戦をぶっ飛ばす朗報が届きました。2015シーズンのクラブライセンスが交付されたのです。突如として経営悪化が明るみとなってから様々な方々の尽力により、クラブ消滅の危機を乗り切り「J1ライセンス」を取得するに至りました。この事に関して現場の総責任者である阪倉裕二監督も胸を撫で下ろし、こんな思いを述べました。
「クラブが存続できたのは、サポーターの方々、企業の方々など、いろいろな方のサポートがあったからで、なんとかクリアすることができたと思っています。『SCをなくしてはいけない』『我々の活動を支援・理解してもらえたからこそ』だとも思っています。残りの試合ではその感謝の気持ちを持たないといけないですし、今後も持ち続けないといけない。それが僕等の仕事ですし、仕事である以上は100%の準備をしてしっかり試合に全力を尽くす、団結をして臨むことをしないといけない。そのことをもう一度確認し、選手とも共有しました」
今、活動できているのは、サッカーを続けられているのは、支えてくれている方がいるからこそ。そんな当たり前のことを今回のことで再確認し、改めて阪倉監督は感謝の思いを抱いたそうです。ただ、思いを抱いていても、それを表現しなくては伝わらないことも、指揮官は自覚しています。
「(クラブライセンスは)大きな問題ですが、それで何かが変わることはないと思います。ですから、ホッとしていられないですよね。残りの試合、1試合1試合勝つこと、1試合1試合いい試合をすることが、やはり大切だと思います」
感謝の思いは、試合内容と結果で示す。それがプロである。そう信じている阪倉監督は、これまでと変わらず攻守両面でアグレッシブさを前面に打ち出し、見ている人に共感し、感動してもらえるサッカーを展開することで、支援・声援に応えていく気概に満ちていました。
以上
2014.10.02 Reported by 大塚秀毅