●ラモス瑠偉監督（岐阜）：

Q:引き分けだったが前節に続いて無失点で終えることができた。
「結果はよくなかった。ただ、今日の富山は、なんでこのチームが負けているのかと思うほど選手みんながすごかった。サイドを使ってカウンターも速く、結構面白いサッカーをやっているなと思った。必死さがあった。しかし、うちももう少し上位にいきたいなら、なんとか勝たなければいけない。悔しいけれど、負けなくてよかった」

Q：試合後に選手を追いかけてサポーターのところまで足を運んだ。今までなかったことだと思うが。
「これまでもないし、これからもない。サポーターに対して失礼な内容だった。もう２度とサポーターに頭を下げさせないでほしい。前節の後に練習してきたことがまったくできなかった。やろうとしなかった。前半で５、６人交代させたかった。川口以外は全員代えたかった。クレイトン（ドミンゲス）は足もと足もとではあったが、ゲーム感覚が戻っていない中でそこそこやってくれた。残りの全員が最悪だった。良いサッカーをさせられないのは監督の責任だ。
勝点を落として悔しい試合はいくつかあったが、これだけ内容がつまらないのは今季初めてだと思う。２度とないようにしてほしい。サポーターのところに監督が足を運ぶのは日本だけ。わたしにはその文化はない。一生懸命やっているから10−０で負けても謝ったりはしない。ただ、今回は自分なりの考えもあってそうした」

Q：ハーフタイムで２人代えたのは喝を入れる意味合いが強かったのか。
「比嘉には左サイドでもっと仕掛けてほしかった。外ばかりじゃなく、内にドリブルで切れ込んでシュートであるとか。２列目からのシュートで相手を引き出そうという狙いがあった。中盤でボールが収まっていなかったので今後のことも考えてクレイトンを入れた。前半は慎重にやっているのにミスが多かった。富山のアプローチはよかったが、もっときついプレッシャーの中でプレーした試合はこれまでもある。なぜ丁寧に回せなかったのかはわからない。しかし、今度は逆に足もとばかりになって、裏を狙ったり、シュートを打ったりする場面がなかった。今週は２列目からのシュートや走っていってのワンツーを練習してきたが、ほとんど出していない。相手が下がって、そこからがうちの狙いだったが、ポストプレーからのミドルシュートなども出なかった。やろうとしなかったから腹が立った。
富山は気合が入っていた。このままやればもっと上にいくのではないか。しかし、うちも上位を目指すなら苦しんでいるチームに１−０でもよいから勝たなければいけない。負けなかったのはよかった。だが、引き分けには満足できない。森の（右）サイドが研究されていて押されていたので左サイドから攻めたかった」

Q：相手が死力を尽くしてきた。岐阜もハードワークはしていたが何が足りなかったのか。試合後に川口選手とそのへんを話していたのでは。
「後ろから見ていてどう感じていたか尋ねた。監督の言う通りだと思う、とのことだった。攻守の切り替えが少し遅く、足もとばかりになっていたことなど。最初の20分、25分は相手が来るだろうが、どこかのタイミングでうちの狙いを入れていかないと。相手が下がったスペースに選手が入っていけばよいのに、やろうとしなかった。富山の選手の気のようなものが、うちの選手にそう考えさせない、つぶすようなエネルギーを発していたのかも。東京Ｖ戦も、福岡戦もうまくやっていただけにわからない。今週のトレーニングの雰囲気もよかった。出させてもらえなかったのとは違うと思う。この試合で富山はきっかけをつかみ、うちは連敗が始まってしまうのではないか。雷を落とさなければいけない。慎重すぎたのかもしれない。勝てば順位を上げられるよとミーティングで言ったのが悪かったのか。富山をほめるほうがよいのかも。相手は活き活きしていて明確だった。どっちが上位のチームなのかわからないような時間帯があった。ベンチから見ると相手のパターンが見える、しかしピッチの選手に指示が通らない。不思議な雰囲気だった」

以上