〜監督コメント〜
●マリヤン・プシュニク監督:
「みなさん、こんにちは。私は1年前に福岡にやってきました。正直に言えば、その時は、私はどんな町に来たのかさえ知りませんでした。けれど、2013シーズンを福岡で過ごし、いま私はどこにいるのかということを完全に把握しています。そして、クラブの事、選手の事、私のスタッフの事についても良く知ることができました。神野チーム統括部長から、どんな選手が新しくやって来たかについて説明がありましたが、私たちのプレースタイルに合った選手が来てくれたと思っています。私たちにとって大切なことは、プレスを掛けること、アグレッシブに戦うこと、そして前に向かってプレーすることです。そうすることによって、レベルファイブスタジアムに、もっと多くの観客を連れてきたいと思っています。我々の戦いの全ての部分において向上していくつもりです。そして、新しく入って来た選手とともにハードワークすることによって、我々は成功を収めることが出来ると確信しています」
Q:2年目のシーズンが始まりましたが、改めて、どんなお気持ちでスタートされましたか?
「その前に、まず、新社長就任に関してお話することをお許しいただければと思います。我々のクラブに野見山さんという、長くサッカー界に携わってきた方が来て下さったことに、とても感謝しています。このことで、私と神野チーム統括部長の仕事が非常にやりやすくなると感じています。サッカークラブでは、トップチームのあり様が非常に大切で、クラブの経営は、それをどのようにサポートしていくかということにかかっています。ですから、野見山さんのような方が社長に就任していただいたことは、とても良いことだと思っています。
さて、去年、私はフロントの皆さんに、いろいろと訴えてきました。日本で5番目に大きな町に強いサッカーチームを作るためには資金が必要であるということを話してきました。そして、経営規模を拡大して、アカデミーを強化していくことがクラブの未来にとって必要だとも話してきました。私は数多くの目標を持っており、それらのひとつ、ひとつは、アビスパの成長につながっています。トップチームの強化は、その中でも間違いなく最も大切なことで、リーグの中で我々が強いチームであることを示し、結果を残していかなければいけません。また、それだけではなく、私たちは観客の皆さんのために、楽しいサッカーをしていかなければなりません。2013シーズンの試合を見ていただいた方たちは、その部分を理解してくれたと思っていますが、それは我々にとっての第一歩です。今年は第二歩を踏み出さなければなりません。我々はもっと興味を引いてもらえるような試合をしていかなければなりません。ただし、そこには規律が必要です。去年は、試合終了間際や、アディショナルタイムでの失点が多く、私もそうでしたし、試合を見に来ていただいた観客の皆さんにも、嫌な思いをさせてしまいました。そういうことを繰り返さないためにも、我々はチームの規律面を向上させていかなければなりません。規律、チーム内での指令系統を整備することが我々にとって必要だと思っています」
Q:冒頭に「成功」という言葉がありましたが、今シーズンに関して、監督が考える成功とは、どのようなものでしょうか?
「成功とは、観客の数が増えることです。去年は平均で5000人くらいでしたけれど、今年においては、それが7000人、8000人になっていくことが、私にとっての成功のひとつだと思っています。そのためには、我々は間違いなく負けてしまうようなスローなサッカーはしません。去年の攻撃は私も満足できるものでしたが、ただ、守備のところではやられてしまうことがありました。ですから、相手に対するプレッシャーをさらに強めるという点で、我々は向上していかなければなりません。特にホームゲームにおいては、我々は、どのチームからも恐れられるようなチームになっていかなければなりません」
Q:サポーターにとっては、やはりJ1昇格プレーオフ進出、そしてJ1昇格というものを期待していると思いますが、順位については、どのように考えていらっしゃいますか?
「シーズン前に順位目標を立てるということは、私の経験の中でやったことがありません。私は、お約束できることしかお話ししませんし、ここでお約束できることは、ハードワークをすること、そして、スピーディなサッカーを展開すること、そして私の選手たちが、しっかりと戦うということです。走れない選手、戦えない選手は、ピッチの上に立つことはできません。そして、私の個人的な目標は、去年よりも多くの勝点を取ることです。その結果としての順位目標について私が話すことは、場合によっては、他のチームに対して失礼に当たることもあるでしょうから、ここでは順位については控えておきたいと思います。私はここで正直にお話します。私はここで、J1に昇格すると言うことはお約束できません。ここで私ができるのは、ハードワークをして素晴らしい試合をすると、お約束することだけです。我々の意識を向上させ、それが結果につながるように願いながら、私は仕事をしていきます。残念ながら、現在の予算ではJ1を夢見る立場にはありません。ですから、J1昇格は今年ではありません。でも、だからと言って、我々がプレーオフを諦めているということではありません。1位、2位を狙わないということでもありません。けれど、我々はステップ・バイ・ステップで成長していかなければなりません。クラブの組織、仕事のやり方、選手の獲得や強化をサポートしてくれる資金の確保、アカデミーで、いい仕事が出来るような環境作り、それらを整えていくことも、私の目標のひとつです。そして、間違いなく言えることは、それらの事を整備していくためには全ての人が助け合わなければいけないということです。福岡の町、スポンサー企業の方々やサポーターの皆さん、社長をはじめとするクラブフロント、神野チーム統括部長、そしてもちろん、私を含めたチームスタッフ。それらが協力し合うことで、我々は前進していけるはずです」
Q:開幕まで2カ月を切っています。トレーニング、キャンプでの方針、そして選手に見極めについて、どのようなお考えをお持ちでしょうか?
「去年やってきたことと大きくは変わりません。予定ということでは、これから2週間、福岡でトレーニングを積んだ後、宮崎でキャンプに入ります。キャンプを終えた後は、再び福岡に戻って開幕に備えることになりますが、開幕までの間に7〜10試合程度の練習試合を行う予定です。そして、これからの4週間は、3日間ハードワークし、翌日は運動量を下げるというサイクルでトレーニングを重ねていくつもりです。細かい予定は既に立ててありますが、その中で、選手たちに求めるものは多いです。今のチームには、各ポジションに2〜3人の選手がいますが、その中で選手たちがポジション争いをしなければいけないのも、そのひとつです。選手たちは既に理解していますが、私のチームに先輩と後輩というような区別はありません。若い選手なのか、ベテランなのかということも、年俸が高いのか、それとも低いのかということも関係ありません。ピッチ上にあるのは、いい選手か、悪い選手かということだけ。それが判断基準です。いいパフォーマンスをした選手が試合に出ていくことになります。ですから、私はポジション争いの様子を見て、私がいい選手と思う選手を選んでいくことになります」
〜新加入選手コメント〜
●阿部巧選手;
「松本山雅から来ました阿部巧です。ポジションはディフェンダー。背番号は3番です。移籍を決心したのは、一番最初にアビスパさんが声をかけていただいたからで、移籍を決める上では優先順位が一番高かったです。声をかけてくれたことに感謝していますし、その感謝の意味を表現できるのはグラウンドの上だと思っています。松本山雅には半年しかいなかったので、早い段階での移籍になりましたが、アビスパでやっていくことが、自分にとって一番成長につながるのかなと判断しました。自分は運動量の部分に自信があるので、監督が求めるアグレッシブなサッカーに対して、自分の持ち味をしっかりと出せると思っています。サイドバックでプレーすることが多いので、クロスの精度にこだわり、チームとしても、個人としても、数字や結果にこだわってやっていきたいです。そのために、自分の特長である運動量やアグレッシブなところを積極的に見せて、左足でのクロスをアピールしていければと思っています」
●イ グァンソン選手;
「神戸から来ました。背番号4番、ディフェンダーのイ グァンソンです。個人の目標は、怪我をせずに数多くの試合に出場し、チームの勝利に貢献することです。去年、アビスパとは対戦しましたが、その時に、すごくいいチームだというイメージがありましたし、自分のやりたいサッカーをしていると思っていたので、オファーをもらった時に前向きに考えることができました。チームの目標として6位以内に入れるように頑張っていきたいと思います。自分には身長がありますから、ヘディングでは誰にも負けない自信がありますし、その強さをセットプレーで活かしてゴールを決めたいと思っています」
●森村昴太選手;
「ギラヴァンツ北九州から移籍してきました、背番号6番、森村昴太です。アビスパ福岡に対しては、若くて素晴らしい選手が多いということと、併せて、ベテランの素晴らしい選手がいるというイメージを持っていますので、自分が、そのつなぎ役になれるように少しでもチームに貢献し、チームとともに個人としても成長していければと思っています。自分自身がチャレンジしたいという気持ちと、魅力あるサッカーをするアビスパで自分を表現したいという想いでアビスパに来ました。まずは毎日の練習を通してチーム戦術を理解し、その中で、自分のストロングポイントはスルーパスだったリ、中盤でボールを受けて前を向くというところなので、その精度を上げていけるようにアピールしていきたいです。北九州からの移籍ですが、みんなから、それほど禁断の移籍と言われたわけでもなく、特に意識はしていません。けれど、やはり所属したクラブを大切に思うことは、すごく大事なことですから、3年間お世話になった北九州には大変感謝していますし、これから先は、アビスパ福岡というクラブで人間として成長出来たらいいなと思っています」
●平井将生選手;
「ガンバ大阪から来ました、フォワード、背番号7番の平井将生です。実際に、去年アビスパと対戦させてもらって、すごく前線からアグレッシブにプレッシャーをかけてくるチームだなという印象があります。J2の中でアビスパというのはチームのやり方がハッキリしている特長のあるチームですし、僕自身が、そういうのを好きだという事と、これまで外国人監督の下でプレーしたことがなかったので、それは移籍の決め手になりました。自分を変えるという意味でも、人間的にも成長しなけれはいけませんし、サッカー選手としても、もう一皮むけないと上には行けないと思っています。しっかりと福岡のスタイルに馴染んで、目の前の1試合、1試合を全力で戦い、その先にJ1というものがあると思っているので、監督の下でしっかりと学んで、ハードワークしていきたいなと思います。そして、1日、1日、1戦、1戦を全力で戦っていきたいと思います。まずはチームのスタイルに馴染むことが第一ですが、その上で、自分の持ち味であるスピードを活かした飛び出しだとか、前線でのプレッシングをアピールしていきたいです。最後のフィニィッシュの精度については自信があるところなので、ゴールを決めてチームに貢献したいと思います。よろしくお願いします」
●酒井宣福選手;
「こんにちは。アルビレックス新潟から来ました、背番号20番、酒井宣福です。ポジション日ミッドフィルダーです。自分も、福岡のスタイルに自分があっていると思い移籍を決めました。自分の特長は、フィジカルの強さと、アグレッシブに戦える所だと思うので、それを前面に出してチームの勝利に貢献していきたいと思います。やはり自分も、監督の行っていることを理解して、それをフィールドで表現することを前提として、その中で、前への推進力、フィジカルの強さ、1対1の強さに自信があるので、それを攻撃で出してチームに貢献したいと思います。よろしくお願いします」
●武田英二郎選手;
「こんにちは。横浜F・マリノスから来ました武田英二郎です。背番号は21番です。オファーをもらったということで、自分を少しでも必要としてくれているクラブに、自分のプレーで恩返しをしたいという気持ちが強かったので、福岡にやってきました。自分の武器は左足のキックです。福岡に来た理由の大きなひとつは、やはり試合に出たいということだったので、ポジションにこだわらず、与えられた場所で自分の特長を活かして、1試合でも多く勝てるように全力で頑張りたいと思います。自分の得意なプレーを積極的に出して頑張りたいと思います。よろしくお願いします」
●野崎雅也選手;
「こんにちは。浦和レッズから来ました、背番号22番、中盤の野崎雅也です。僕はレッズで2年間やりましたけれど、厳しい状況の中で、試合に出れることが自分の成長につながると思って、日々、やっていた時にアビスパから声をかけていただいたので即決しました。僕のプレーの特長、また心がけていることは、サッカーを難しくせずにシンプルにプレーする事や、いいポジショニングを取ってボールを捌くということで、それを続けられるのが自分の良さかなと思っています。まだ20歳なので、福岡の町の環境や、監督、チームメイトから、いろいろなものを吸収して、もっと、もっと、成長していきたいと思っています。日々の努力を一番大事にして、まずは、自分に何が足りないのかを客観的に見て、それを日々の練習で伸ばし、どんどん成長していくことが試合出場につながっていくと思っています。よろしくお願いします」
●清水圭介選手;
「こんにちは。大分トリニ―タから来ました、23番、ゴールキーパーの清水圭介です。アビスパは守備が固いというイメージがあったので、それを自分が後ろから支えたいと思い移籍を決めました。自分はゴールキーパーなので、後ろからどんどん声をかけて、チーム全体を盛り上げられるように頑張っていきたいと思います。そして、アビスパ福岡のために、全身全霊をかけて、1日、1日、目の前の1試合、1試合を戦っていきたいとも思っています。しっかりとゴールに鍵をかけるということと、スピーディなゲームを支えるためのボールをチームメイトに供給するようにしたいです。よろしくお願いします」
●光永祐也選手;
「こんにちは。アビスパ福岡ユースから来ました、光永裕也です。背番号は24番です。アビスパは中学校の頃から、すごくお世話になっているクラブなので、1年目からアビスパ福岡の力になれるように、全力で頑張っていきたいと思います。自分の武器は運動量とオーバーラップだと思っているので、それを活かしていきたいです。またアカデミーの先輩である(三島)勇太君は、自分が2年生の時の3年生で、自分がサイドバックで、勇太君がサイドハーフという関係でしたが、プロ1年目にサイドバックにコンバートされながらも、試合で結果を出していて、すごいなと思いながら見ていました。今年は自分がプロ1年目ということになりますが、ユースのみんなも、自分のプレーに注目していると思うので、ユースの後輩のお手本になるように頑張っていきます」
以上