15日(日)、シーズン終了後のイベントとして毎年恒例となっている「ロアッソ熊本大忘望年祭」が熊本市中央区のサンロード新市街で行われ、昼過ぎから夕方まで多くの来場者でにぎわいを見せた。
この催しは、クラブでも自治体でもなく、あくまでサポーターが中心となって企画・運営を進め、また当日の設営や警備・交通整理などを分担して行っているのが大きな特徴。今回で5回目を迎えてイベントの認知度も上がったこと、また回を重ねて運営のノウハウが蓄積されてきたことなどもあり、スポンサー企業やチームから提供された豪華賞品が当たる抽選券10枚と引き換える1口1000円の協賛金も、今までよりも多く集まったそう。そうした「特典」もさることながら、やはり今シーズン限りでチームを離れることになった選手達と直接触れ合い、言葉をかけられる最後の機会であることも、たくさんのサポーターが足を運ぶ大きな理由になっている。
特にこの日は、筑城和人選手が現役を引退し、来シーズンからクラブの強化スタッフに就任するというリリースがイベント直前に出たこともあり、労いの言葉を言いに来たサポーターも少なくなかった。
イベントは、熊本城で活躍している「おもてなし武将隊」のステージで幕開け。その後はゆるキャラショーや西アフリカの打楽器「ジェンベ」のパフォーマンス、サルサダンス、キッズダンス等が披露されたステージイベントをはじめ、出張スタジアムグルメ、サポーターの投票によってシーズンMVPなどを選出する「ロアッソ熊本総選挙」、そしてグッズを詰め合わせた数量限定のオリジナル福袋や来シーズンのシーズンシートが用意された物販ブース、最後は通り沿いの映画館でのダイジェストムービーの上映に藤本主税選手ら3選手のトークショーと、従来通り盛りだくさん。
14時半過ぎに会場に集まった24名の選手たちは、8人ずつ3つのグループに分かれて、ステージイベントやグルメブースでの販売の手伝い、記念写真やサインに応じるファンサービスと、イベント終了の17時半頃までサポーターと交流。エンディングではチームを離れる選手達がひと言ずつ挨拶したが、中でも、引退する北嶋秀朗選手と筑城選手、そしてチーム創設以来9年にわたって在籍した福王忠世選手には、集まった人たちから大きな拍手が送られた。
チームの成績はJ2リーグに入ってからの6年間でも最低の19位と非常に苦しいシーズンだったけれど、今シーズンはじめに池谷友良社長が話していた「日本一地域に根ざしたクラブを目指す」という目標については、たしかに前に進んでいることが感じられた忘望年祭。今年の悔しさを忘れず、また次の希望をもって、2014年シーズンに臨もう。
以上
2013.12.16 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
一覧へ【J2日記】熊本:今年も盛況、サポーター主導のイベント「ロアッソ熊本大忘望年祭」(13.12.16)
サポーターによる投票では、MVPに北嶋選手、かっこいいプレースタイル部門に仲間隼斗選手、そしてイケメン部門では矢野大輔選手が選ばれた
おもてなし武将隊の口上でイベントスタート
選手達は24名が参加。選手会長の筑城選手が最初に挨拶
その後3つのグループに分かれて、ステージイベントやファンサービスに対応
熊本競輪とのコラボで、自転車を濃いで速さを競うゲームにチャレンジした仲間選手
堀米選手らは縄跳びに挑戦。なんと二重跳びができないことが発覚(笑)
福王選手には、契約満了が発表されてからサポーターが制作し、会場で寄せ書きを募った横断幕がプレゼントされた