●城福浩監督（甲府）：

「ゲームの前に我々が15位ということが確定してしまいましたけれども、そういう状況に関係なく、自分たちが今季苦労して、しんどい思いをして、成長しようとしてきた姿をぜひＪリーグと甲府のファンの皆さんに見せたかったし、この試合のおけるモチベーションというのはこれまでと変わらず選手はやってくれたと思います。ゲームは内容からすれば、我々としては少しアンフェアかなと。勝っているべきゲームだったと思いますし、それが勝てなかったのは決定力の部分を反省しなければいけなかったと思います。ほんとに甲府のサポーターの熱い声援が我々の力になりましたし、彼らのために勝点3を勝ち取れなかった悔しさが残ったゲームでした」

Q:今日のメンバーは18人中7人が大卒の選手でした。試合前に「臆することなく戦う姿を見たい」とおっしゃっていましたが、それは見られたのでしょうか。
「Ｊリーグでの実績については名古屋と比較にならない選手たちですけど、そういう相手に勇猛果敢に、質の高いプレーを目指して仕掛けていくということは甲府らしいと思いますし、そこを失ったら意味がないと思うので、ほんとに今日はそういう姿は見せてくれたと思います。これまでは残留というプレッシャーを受けながら戦ってきた中で、普段やってくれることをしっかり見せようということで今日はやりました。もちろん今日だって勝利というプレッシャーはありましたが、若手は日ごろやってきたことを見せてくれたと思います」

Q:結果がアンフェア、内容では勝っていたという部分を具体的にお願いします。
「もちろん名古屋には個として素晴らしい選手が揃っています。永井にスペースを与えたらやはり怖かったですし、そこからのクロスの質や合わせるケネディにしても素晴らしかった。ただ後半、我々がパスを通されたら危ないような場面というものは、僕が天を仰ぐような場面はなかったです。柏のシュートはなぜ躊躇したのかというのは悔やまれますけど、我々はああやって崩してクロスで得点というのを目指してきましたので、そういう意味では成果も出たし、最後でゴールを取れないという、ずっと持ち続けてきた課題は出てしまったなと。ただ名古屋という素晴らしいメンバー、チームに勇猛果敢に立ち向かったのは、僕は選手に胸を張ってほしいし、このチームはまだまだ成長できると思いました」
Q:ハーフタイムコメントにあった「クロスに対する対応」ですが、これは前半の序盤に言えることですか？
「前半はカウンターの何本かだけが危なかったと思うんですね。しかしボールにプレッシャーをかけに行って、クロスに対する我々の逆サイドの人数が少ない時があった。でもそれはしっかりクリアできていたので露見はしていなかったんですが、そこをしっかり整備しろと。後半はおそらくもっと放り込んでくると思っていたので。そこをしっかり対応はできました」

Q:今季最終戦では、どのような試合を見せたいですか？
「僕らはどんなに状況が苦しくても、順位が決まっていても、毎試合で出てくる課題を直視しながら次の試合に臨むということを繰り返してきました。その集大成が最終節ですし、そういった試合を見せたい。もちろん天皇杯はありますけど、このチームは成長しないと残留できないと思っていたので、その成長した姿、成長しようとする姿を、これまで通りずっと見せていければと思います」

Q:名古屋のストイコビッチ監督のホーム最終戦ということで、相手の応援が大きかった。その部分はどのように感じてらっしゃいましたか。
「彼の6年間の貢献というか功績が、今日のお客さんだったと思います。選手として監督として非常にＪリーグに尽力してくれたな、と私も感謝と敬意の気持ちを持っています。もちろん我々は今日、勝ちたかったですが、彼に対する感謝の気持ちもまた持っています」

以上