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【J2・JFL入れ替え戦 讃岐 vs 鳥取】プレビュー:讃岐の初昇格か、鳥取の残留か。史上初となるJ2とJFLのサバイバルマッチの行方は?(13.12.01)

J2とJFLの入れ替え制度は昨季から始まったが、昨季はJFLで、成績以外の昇格条件を満たしていた長崎が優勝したため、J2最下位のFC町田ゼルビアとは自動入れ替えとなり、入れ替え戦は行われなかった。しかし今季は、同条件を満たしているカマタマーレ讃岐がJFLで2位となったため、史上初めて、J2最下位の鳥取との入れ替え戦が行われる。ホームアンドアウェイ方式の2試合で争われ、勝てばJ2、敗れれば来季発足のJ3。かつてのJ1・J2入れ替え戦と同様の、来季のステージを懸けたサバイバルマッチが始まる。

讃岐は今季のJFLで、来季のJ2昇格の権利を有していないAC長野パルセイロに続く2位。優勝での自動昇格はならなかったものの、四国では徳島、愛媛に続くJ2昇格のチャンスをつかんだ。全34節で争われるJFLで今季は21勝を挙げたが、そのうち14試合が1点差勝利で、9試合が1―0での勝利。接戦に競り勝って勝点を積み上げ、昨季はJ2に所属していた町田などのライバルを上回った。

鳥取は今季、開幕直後を除いて不振が続き、1試合を残してJ2最下位が決定。ホームで千葉と対戦した11月24日の最終節も引き分け、リーグ戦20試合、天皇杯と合わせて公式戦21試合未勝利で入れ替え戦に臨む。34節で岐阜に敗れて最下位になって以降、自力では残留できない状況が続いていたが、結果的に「自力で残留できるチャンスを得た」(前田浩二監督)幸運を生かすべく、残留へのラストチャンスに挑む。

まずは讃岐のホームで行われる第1戦、勝敗の行方を左右するのは、両チームの攻撃陣の出来だろう。鳥取の攻撃の中心は、J2でチーム最多の10得点を挙げた永里源気と、同2位で8得点の久保裕一。讃岐はJFL2位タイでチームトップの15得点を挙げた木島良輔、チーム2位の7得点を挙げた高橋泰が得点源だ。讃岐が先制すれば、長く未勝利が続いている鳥取に大きなプレッシャーをかけることができるはず。一方で鳥取が先制すればアウェイゴールとなり、ホームでの第2戦に向けてもアドバンテージを得ることができる。

また、競り合った状況で終盤に入った場合の試合運びもポイントになり得る。鳥取は千葉との最終節で、後半立ち上がりまでに2―0とリードしながらも、残り10分を切ってから1点を返され、後半アディショナルタイムに同点に追い付かれて引き分けた。一方、同日にホンダロックとJFL最終節を戦った讃岐は、1―0のリードから89分に追い付かれたものの、後半アディショナルタイムに突き放して連敗を2で止め、入れ替え戦に勢いがつきそうな勝利でリーグ戦を締めくくっている。鳥取が最後に勝ったのは7月3日の22節で、シーズン終盤は、前半のリードを守り切れずに引き分けたり、敗れたりする試合が多かった。仮にリードを奪ったとしても、そこから不安に打ち勝てるかどうかが問われる。

J2とJFLの入れ替え戦ゆえの要素もポイントになりそうだ。讃岐の北野誠監督がJFL最終節の試合後、「JFLとJリーグではボールが違う。これから(第1戦までの)1週間で、その違いにも慣れなければいけない」と語ったように、両リーグの使用球は異なり、讃岐は不慣れなボールへの対応が必要。思わぬ軌道の変化や、予想と異なるシュートのパンチ力が、チャンスやゴールに結びつくことがあるかもしれない。

以上

2013.11.29 Reported by 石倉利英
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