●影山雅永監督（岡山）：
「残り6試合となったところで、我々、ここからまだまだ巻き返せるんだというところを、岡山の皆さんに見せたかったですし、そういうものを信じて多くの皆さんが、こういう天気の中でも集まってくださったんだと思います。試合の後でサポーターの皆さんと笑って終えることが出来なかったことは非常に残念です。ただ選手は残りの試合に向けてやっていこうと。天皇杯・柏戦で課題とよかった点が出たんですが、良かったところを愛媛にどんどんぶつけていこうじゃないかと。そういったことをトレーニングとミーティングで言って臨んだんですが、存分に出してくれたんじゃないかと思います。とくに前半はほとんど我々のゲームでした。ボールを奪って出て行く、スリッピーなピッチだったので、そういうところが勝負の分かれ目になると思っていたのですが、そういうところで相手にプレーをさせずに出来た。ということは選手がいい状態で向かえたのかなと思います。
ずっと課題ではあるんですが、1点を取ってゲームを支配している時、決定機などで、もう1点を取っていれば、というのはあるんですが、なかなか改善できませんね。後半になって相手が押し込んでくる、それを受け止めながらカウンターになって出て行くことは出来るんですが、もう1枚が入っていけない。クロスまで行くんですが、中が2枚マークをつかれている。その後ろから、奥から、もう1枚いれば…と、悔しさのあまり、たらればになってしまうんですが、そういったところがずっと課題として持って、改善しきれていない私の問題かなと思います。残り5試合ですから、全部勝つしかありませんので、まずは次の1試合、群馬戦に向けて、必ず勝点3を取れるように。『必ず』なんていうと、選手を追い詰めてしまうかもしれませんが。さっき選手にも話したんですが、残りの5分間は勝ちたくて、守備から前に運んでゴール前に入っていく、という（具合で）持ってる力をすべて出してくれてると思うんですよ。そういったものを90分間で出して、必ず全部勝つんだという気持ち、魂を出せるような、そんな戦いが出来る選手、チームとして、まず次の試合に向かっていきたいと思います。まだまだあきらめていないです、当然ながら。残り5試合、死ぬ気で戦いたいと思います」

Ｑ：岡山が押していたゲームで、それだけに勝てなかったことは、選手にとってショックだと思うんですが、これからに向けて何がさらに必要か。
「細かいことを挙げていけばたくさんあるんですね。互いにＦＫ1本ずつの得点だったんですが、それ以外に自分たちの良い形をより多く出せたのは我々だと思っているんですが、そこでまず決める。リスクをとってでも出て行く。そういったものを出していかないと、その後のカウンターを恐れるあまりに、入っていかなければ得点を取るのは難しくなっていくと思います。それから自分たちのゲームをしていたと私も思うんですが、1点を取られた後に落胆しましたね。このまま行けるんじゃないか、行こう、という強気なプレーから落胆によって出足が鈍ってきた。そういう部分はこれからの5試合でもっとメンタル的に響いてくると思います。今は選手、下を向いてるところがありましたが、下を向いてる場合じゃないですから、顔を上げて臨まなければいけないですし、そういった選手じゃないと残りを戦い切れないかもしれないですね」

Ｑ：失点シーンは、すごいＦＫだったと思うんですが、あの時間帯の失点に思うことは。
「長崎戦も大きな選手が入ってきて、いい対応を続けてくれてたと思うんですが、ＧＫがキック力を生かして蹴ってくるとなってしまったので、ほとんど取るポジションより下げると。前向きにボールをクリアして、後ろのスペースをなくしてというところでよく対応してくれたと思うんですが、あの局面はちょっと間延びしてしまったところ。自分たちが攻撃に出る、弾き返されたところ、一瞬の隙だと思います。ただ今のサッカーはほとんど一瞬の隙で取るか取られるかの部分がありますので、そういうところで対応できずにファウルしてしまった。ＦＫは素晴らしかったですね。しっかり対応して止められたらとは思いますが、これはお互い様じゃないかと思います」

Ｑ：天皇杯から中3日で、疲労の面では。
「うちの選手は中3日の試合はほとんど疲労を感じないんですね、今までも相手を上回ることが出来ました。後半ちょっと落ちたかなと僕が思った時は失点後だったので、どちらかというと、『このままいけるはずだったのに』という、選手の中にそんなに大きくないものがちょっとずつ醸成されてしまったのかなと思います。中3日の2連戦ですし、愛媛は2週間ぶりの公式戦だった。逆に我々が柏戦でタフに戦った部分、スピードが上がっている部分を出せる分だけ良いゲームが出来るんじゃないかと思っていたんですが、その通り、いい部分を出してくれたと思います。疲労は影響しているとは思いません」

Ｑ：ＦＷ２人を代えた理由は。
「これは矛盾するようですが、疲労ですね。連戦の疲労ではなく、同じ3−4−3ということもありますし、前線から雨のピッチでプレッシャーをかけ、うちのＦＷのスピードで追えばかなり取れるんじゃないかっていう計算もありましたし、現にそういう仕事をやってくれたと思います。これは本当にタフな仕事でして、もう1点続けていればよかったんですが、90分、続けるのは厳しい。なのでもう一度フレッシュな選手で前線からの守備と出て行くところをやってもらおうと、それはゲームの中の疲労で交代しました」

以上