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【J2:第35節 徳島 vs 鳥取】プレビュー:昇格に向けた前進を再スタートさせたい徳島と、最下位の位置に留まらないための勝点が欲しい鳥取。どちらにとってもこの一戦は今後に影響するビッグマッチとなる。(13.09.29)

連続無敗が途切れてしまったことは非常に残念だ。それが選手たちの自信をいっそう深め、その個々の精神的充実が組織の好調を支えていたのは間違いないだけに、負けなしの状態を続けたままリーグ終盤へ突入したかったのがやはりチームの本音であろう。
しかし、変えようのない過去を悔いていても仕方がないし、青山隼も試合後すぐ「それ(勝てなかったのは自分たちに原因があるということ)を受け入れた中で今日の課題を克服していきたい」と前向きな気持ちの切り替えをしていたように今何より大事となるのは前節の敗戦を引きずらず再び前進を始めること。残り試合がもう8つだけということも踏まえたなら、徳島は今節すぐにまた勝利という結果を出し、もう一度いい流れと勢いを取り戻さなければならない。

そこでチームに求められるのが、最後を決め切る力のさらなる向上である。
敗れた前節を振り返ると、チームの攻撃のプロセスは全体的に素晴らしいものであった。数的優位を作りながらのサイド攻略、またワンタッチを効果的に織り交ぜての中央バイタルエリア侵入と、神戸守備陣を慌てさせる多彩な形を多く展開出来ていたと言っていいだろう。ただ、そうした攻撃から27本ものシュートを放ちながら2得点を奪うに留まってしまったことが敗戦を招いた。決してシュート精度が悪かったというわけではなく、実際ゴールマウスを捉えたものもかなりの数あったが、あともう少しフィニッシュを厳しいところへ送り込んでチャンスを決め切る力があればおそらく勝負の行方は変えられていたはずだ。
それだけに今節ではその部分の向上が絶対不可欠。特に、津田知宏とドウグラスにはタスクとしてそれが要求されよう。今後一戦ごとに激しさを増していくJ1昇格争いでモノをいうのは何と言ってもアタッカーの得点力。2人とも前節の試合終盤では同点機を逸してしまったとあって、それを取り返す意味でも今節は決め切る力の高まりを必ず見せなくては。

また加えて、対する相手が前節最下位へ転落してしまった鳥取ということもその必要性を浮き立たせる。鳥取はJ2生き残りのために1つでも多くの勝点が必要とあって、このゲームにはまず死に物狂いの守備から入ってくることが大いに予想される。守りに回った時には最終ラインの核である柳楽智和を中心にチーム全員で素早くブロックを作り、個々が勇敢に体も張って徳島の攻めに対応してくるに違いない。となれば、何度もの決定機は許してもらえないだろう。そのような面からも徳島は掴んだ決定機を逃さず決め切れるかが強く問われることとなる。

いよいよ佳境へ入ってきた今季のJ2リーグ。事実、今節の戦いは徳島にとっても鳥取にとっても、今後へ大きく影響する紛れもないビッグマッチだ。福元洋平が「目の前のゲームに対して全力で取り組むことが大事」とチーム全員の今の意識を代弁する徳島は悲願に向けた前進を再び始められるかが懸かっているし、鳥取は最下位の位置から一刻も早く抜け出すために是が非でもこれを落とせない。
果たして欲する結果を手に入れるのは徳島か、鳥取か。両者が激しく火花を散らすこの一戦、間違いなく見応え十分のものとなろう。

以上

2013.09.28 Reported by 松下英樹
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