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【J2:第21節 水戸 vs 山形】プレビュー:攻撃的なサッカーを志向する両チームが激突! 古巣との対戦に燃えるロメロ フランクを封じ込めろ!(13.06.28)

リーグ最多得点を誇る山形と前々節から3バックにシステム変更してさらに攻撃的なサッカーにシフトした水戸の対戦が面白くならないわけがない。両チームの攻撃的な姿勢がぶつかり合う、濃厚な90分となることだろう。

前節4位京都を撃破した水戸。その要因となったのが、3バックに変更して2試合目とは思えない中盤の柔軟性であった。序盤、京都の厳しいプレスに苦しみ、ボールを動かすことができなかったが、2シャドーの橋本晃司と小澤司が下がって起点となると、入れ替わるようにダブルボランチがバイタルエリアに侵入してゴールに迫った。
流動的な中盤に京都は対応することができなくなり、水戸が中盤を支配してゲームを進め、そして終了間際にゴール前に飛び出したボランチの鈴木雄斗がGKに倒されてPKを獲得。それを橋本が冷静に決めて、勝点3を手にした。新システムの成熟度が上がっていることを証明する勝利であった。

そして今節、サイドの攻防に注目したい。「もっとサイドから攻撃を仕掛けたい」(柱谷哲二監督)ということがシステムを変更した理由の一つ。右の近藤岳登と左の島田祐輝の攻撃力を生かして攻め込むことが水戸の狙いである。
山形もサイド攻撃を武器としているチームである。右サイドバックの山田拓巳と左サイドバックの中村太亮の攻撃力はリーグ屈指。彼らのオーバーラップから多くのチャンスが生まれている。また、左サイドの中村の正確なキックはクロスだけでなく、彼から入るクサビが攻撃のスイッチにもなっている。水戸としては彼らに仕事をさせたくないところ。「相手に守備をさせれば、相手は前に出られない。その駆け引きが重要となる」と近藤が言うように、サイドの主導権争いが今節のポイントとなるだろう。サイドを制したチームが勝利に近づくこととなる。

サイドで優位に立つためにも、「中央を支配しなければならない」と柱谷監督は言う。「サイドにボールを入れさせないことは無理。問題はどこから入れさせるか。ボランチを経由して入れられるときつくなる。なので、ボランチを潰したい」と柱谷監督は力を込めた。「潰す」標的となるのが、昨季まで水戸でプレーしたロメロ フランクである。
フィジカルの強さと高い技術力を生かした縦への推進力を武器とするフランク。重心の低いドリブルで相手のプレスを切り裂いていく姿は水戸時代何度も見てきた。昨季まではそのプレーで助けられてきただけに、その危険性は誰もが理解している。対戦相手として迎える今回は何が何でも食い止めなければならない。

対峙する西岡謙太と鈴木雄斗のダブルボランチの奮起に期待するとともに、前節のように中盤が流動的な動きを見せて、相手のボランチを錯乱させることも意識したい。中盤を制し、サイドを制すことで勝利は見えてくる。狙いとするサッカーを展開するのは果たしてどちらのチームか。

今節でリーグ前半戦が終了する。水戸は7勝6分7敗の五分で現在12位。是が非でも勝ち越して後半戦に挑みたいところ。山形は9勝3分8敗で現在7位。ここで勝点3を上積みして、6位以内でシーズンを折り返したいという思いが強いことだろう。両チームにとって非常に重要な意味を持つ一戦。面白くならないわけがない。

以上

2013.06.28 Reported by 佐藤拓也
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