福岡市中央区大名は、福岡で最も賑やかな繁華街として知られ、古くからの福岡の街並みを残したまま、多くの衣料品店や飲食店が並ぶ若者たちに人気の地区。その中程にアビスパ福岡のオフィシャルサプライヤーであるSVOLME(スボルメ)福岡店がある。その福岡店で6日、練習の合間の時間を利用して、城後寿、石津大介、パク ゴン、三島勇太の4選手が1日店員を務めた。
憧れの選手たちと直接触れ合える機会に、店内はアビスパのファン、サポーターで一杯。そして、選手たちも、ファン、サポーターとの触れ合いを楽しみながら、Tシャツやポロシャツなどを見立てていく。最も人気を集めたのは、やはり城後。子どもたちに目線を合わせて笑顔で接する姿は、ピッチの上で見せる厳しい表情とは全く別のもの。その優しさに、接客中は城後の周りはファン、サポーターで一杯だった。
そして、見事な店員ぶりを発揮したのは石津。てきぱきと要望に応えて商品を勧めていく。そんな石津に夏用のTシャツを選んでもらったのは、この日、一番乗りでお店にやってきた豊田祥子(よしこ)さん。「すごく良かったです。近い距離で触れ合ってみると、思った以上に気さくな方で、話しやすくて、とても楽しかったです。石津選手からはブルーのTシャツを身立ててもらったんですけれど、私も心の中でブルーがいいなと思っていたので嬉しかったです。こういう選手と近づけるイベントが、もっとあるといいですね」。記念の1日になったようだ。
「こういうイベントは初めてなので緊張しましたが、とても楽しい時間です。売上に貢献?無理、無理ですよ(笑)」と話してくれたのはパク ゴン。しかし、通訳を通して接客する姿は堂に入ったもの。激しいプレーからは想像できない笑顔で、多くのサポーターと触れ合った。「ファン、サポーターの皆さんと近い距離で触れ合うのは、いい機会だと思います」。このイベントを通して元気をもらったのはファン、サポーターばかりではなく、選手たちも、ファン、サポーターから元気をもらったイベントになった。
そして、最初は戸惑いを見せていた三島も、慣れるに従って固かった笑顔が柔らかくなっていく。「最初は戸惑いましたけれど、接客しているうちに、だんだん慣れてきました。コミュニケーションも取れて、いい経験になりました。新鮮です」。アビスパU−18出身で、地元のサポーターから注目を集めるルーキーも、様々な経験を通して、福岡の町の期待を背負ってプレーしていることを学んでいる。この日の体験も、彼がプロ選手として成長していくための糧になったはずだ。
4人の他にも、マリヤン・プシュニク監督が飛び入り参加するというハプニングも。急遽、行われたじゃんけん大会では主役を務めた。そして最後は、プシュニク監督、4選手と一緒の記念撮影会とサイン会。あっという間の2時間だったが、みんなが笑顔になれたイベントだった。
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2013.06.14 Reported by 中倉一志