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【J2:第18節 愛媛 vs 札幌】レポート:札幌の裏を突き、ゴールを重ねた愛媛が今季初の逆転勝利。連敗を3で止める。(13.06.09)

互いの出方をうかがっていた5分、先制パンチを決めたのは札幌だった。フリーキックのチャンスを得ると、上里一将が直接決めて先制。札幌は前節の横浜FC戦に続いて、試合開始早々の得点で優位に立つかと思われた。逆に愛媛にとっては連敗を脱しようとする出鼻をくじかれた失点だったが、早い時間帯に追いつけたことがチームに落ち着きを取り戻すきっかけになった。

15分、左サイドからがアーリークロス気味に中央へボールを送ると、最前線の河原和寿を飛び越して2列目から飛び込んできた赤井秀一の足元に渡る。GKと1対1になった赤井は冷静に流し込み、愛媛がわずか10分で試合を振り出しに戻した。「ラインが浅いというスカウティングどおりだった」と石丸清隆監督は試合を振り返ったが、先制点の後も愛媛は裏を狙って札幌のラインを下げ、試合の主導権を握っていった。

これに対して「前半から動きや反応が悪かった」と財前恵一監督が指摘をしたように、札幌は攻撃の形を作れない。苦し紛れに前田俊介に当ててもサポートがなく、単調な攻撃で反撃のきっかけもつかめなかった。

逆に愛媛はコーナーキックのチャンスを生かし、石井謙伍が古巣を相手に逆転ゴールを決めてリードを奪う。さらに71分には最終ラインから送られた代健司のパスに河原が抜け出し、勝負を決める3点目を獲得。ここでも愛媛は札幌の最終ラインの裏を取り、狙い通り得点を重ねた。

札幌としては狙われた最終ラインのコントロールを誤ったことも敗因だが、簡単にパスを入れさせてしまった運動量や中盤のプレスにも問題があった。内村圭宏と上原慎也が投入された後半は前線に動きも出てきたが、このゲームは試合運びの点でも、若さが裏目に出た格好だ。ここまで強さを誇ったアウェイで敗れ、苦手のニンスタでは3連敗。次は3試合ぶりにホームで富山と戦う(6/15@札幌厚別)ことになるが、まずはしっかりとコンディションを整えてホームでサポーターと勝利を分かち合いたい。

一方で愛媛は「決めるべきところで決められた」と石丸清隆監督は勝因を挙げたが、今季初の逆転勝利で連敗を3で止めた。さらに交代では高橋泰と東浩史、伊藤優汰の3人が投入されたが、バックアップの選手のコンディションが上がり、前線の層が厚くなってきたことが結果的にゴールを決めた河原や赤井の奮起にもつながった。失点が続くセットプレーの守備に課題は残るものの、ここにきてチーム内の競争が激しくなっていることは喜ばしいこと。次の京都戦(6/15@西京極)に伊藤は契約の関係上で出られないが、西京極でもメンバー全員でしっかりと勝点を持ち帰り、今節の勝点3をシーズン中盤の戦いにつなげたい。

以上

2013.06.09 Reported by 近藤義博
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