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【J2:第18節 富山 vs 群馬】プレビュー:富山、今季初の連勝狙う。危機感高める群馬との勝負に残留争いの経験を生かせるか(13.06.07)

富山が今季初の連勝を目指す。前節・徳島戦で挙げた8試合ぶりの勝利によって18位から16位へと浮上。これを弾みにして上位との勝点差を縮めていきたい。連勝への挑戦は5度目。21位・群馬から勝点3を奪取できるかどうか、実力が試される一戦だ。

群馬は6戦未勝利(2分4敗)でいまだ2勝。降格圏に位置することへの危機感がクラブ内外で高まっているようだ。昨季最終戦まで残留を争った富山にはその苦しい状況を察することができる。だからこそ群馬への警戒心は強く、難しいゲームになると覚悟している。DF平出涼は「群馬の選手は気持ちを入れて向かってくるはず。そういう相手からもしっかり勝てるようにならなければ。うちは残留争いを経験して強くなっていることを示したい」と話す。群馬から新加入のDF御厨貴文は「お世話になったクラブ、一緒にやってきた仲間の戦いは気になっている」としたうえで「彼らの最高のチーム状態を想定して準備している」と語った。
安間貴義監督は「心は熱く、頭は冷静に戦えるかどうかがポイントになる」と話す。未勝利脱出に闘志を燃やす群馬に対して球際で負けないことは大前提。その半面でクールに戦術を遂行し、敵の隙を突く必要性を説いた。残留争いを乗り越えた経験値で心理戦でも優位に立ちたい。勝てない時には一つのプレーで流れを失ってしまうナイーブさがあるものだ。富山も苦い思いを何度も味わっている。相手ペースになったとしても慌てずに対応し、形勢逆転を狙う沈着さをみせたい。
前節は2点リードしてから終盤にPKを与えて失点した。御厨は「みんな力が入り過ぎていて冷静さを欠いていた。時間や状況、プレーエリアなどを考えて最善を尽くし、それでも失点したらあきらめるしかない。そう思えるぐらいの余裕を持ちたい。『最後だから頑張る』ではなく『それまでしっかり守れているのだから継続する』という考え方でよい」と話した。自分たちの課題克服を示す機会にもしてほしい。

群馬は前節・長崎戦、後半アディショナルタイムにCKから失点して1−2で敗れた。両サイドバックの働きが目立ち、左の保崎淳がアグレッシブなプレーでチームをけん引し、右の小柳達司がFKのこぼれ球から自身J初得点を挙げた。秋葉忠宏監督が「ザスパの伝統とプライドを持つ」と評すMF櫻田和樹がけがから復帰して後半途中に今季初出場している。これらの明るい材料を今節に生かしたい。
企画「J2のススメ」で紹介されているFW平繁龍一を筆頭に前線にはスピードのある選手がそろう。富山から移籍したMF加藤弘堅、GK内藤圭佑も中心選手として活躍中。加藤は昨季第16節の愛媛−富山戦でFKを直接決め、苦境にあったチームにシーズン3勝目をもたらしている。今節は群馬を救い、富山サポーターに成長を示す一撃を狙っているだろう。

富山は前節、[3-4-2-1]のフォーメーションを採用して堅守からリズムをつくった。今節はMFソ ヨンドクの出場停止が明け、MF大山俊輔もけがから復帰するため、従来の[3-6-1(3-1-4-1-1)]で、前線から果敢にボールを奪いく戦法に戻す可能性もある。安間監督は調子の良い選手を起用することを最優先する方針。そのうえで選んだ11人の持ち味と対戦相手の特長を踏まえて決断を下す。6日の練習ではFW木本敬介の切れのある動きが際立っていた。攻撃の中心として期待がかかる。
注目すべきデータを最後に記す。富山は試合開始からの15分間でリーグトップタイの5点を挙げている。並んでいるのは総得点30以上のG大阪、神戸、山形。総得点17の富山がいかに序盤から力を発揮しているかが分かる。ゴールの瞬間を見逃すことがないように心してホイッスルからの展開を見守ってほしい。

以上

2013.06.07 Reported by 赤壁逸朗
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