★【NON STOP J2】 -J2のススメ- 紹介選手一覧
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「僕はそんなに上手い選手ではないですけど、(相手に与える)『怖さ』の部分で、チームにどれだけミックスさせられるか」。
山瀬功治は、京都の新加入会見で自身の思いを、そう語った。「上手いプレーヤー」ではなくて「怖いプレーヤー」。それが山瀬功治の真骨頂だ。
京都がJ1だった2008〜2010シーズン。山瀬は横浜FMのアタッカーだった。京都側から観て、常にシュートに持ち込んでくるプレーぶりに、何度も肝を冷やされた思いがある。そして今季、J2である京都に加入。どんなプレーを魅せてくれるのか。期待と不安が入り混じる中、開幕戦はあのG大阪。あっという間にこちらの不安は消し飛んだ。全力でボールを追い、そして常にフィニッシュを意識したプレーぶり。かつて京都相手に見せていたプレーそのものだった。
開幕戦で同点弾を決め、即座に移籍後初ゴールを挙げた。直後の東京V戦で右ひざを痛め戦線から離脱するも、復帰して先発2試合目となる5/12、第14節の群馬戦でミドルレンジから豪快に決めて、ホーム初ゴールを決める。ゴールを意識した「怖いプレー」に全く陰りはない。
自身初となるJ2でのサッカーだが、本人は全くそこに意識を置いていない。
「カテゴリーがどうとかは全く関係ないです。相手がいて、相手の特徴なんかがあって、自分たちのサッカーがある、それだけです。J1だから、J2だから、JFLだからとか、そんなのはないですね」と、環境に左右されず自分のやるべきことを明確にして、そして、常にチャレンジしている。その意識の高さが、変わらぬプレーぶりにつながるのだろう。
フィジカルは「試合を重ねて良くなってきている」という。京都は、大木武監督体制3年目で戦いぶりも安定してきている。だが、「上手い」だけでは勝ち切れない。試合を決め切るためには、相手ゴール前での『怖さ』、が必要だ。山瀬功治のプレーは、京都を「上手いチーム」から、「怖いチーム」へと昇華させるピースとなる。
以上
2013.06.04 Reported by 武田賢宗