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【NON STOP J2】-J2のススメ- 三浦知良(横浜FC):歴史でも伝説でもなく、現実で魅せるベテランの味(13.06.03)

★【NON STOP J2】 -J2のススメ- 紹介選手一覧
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この記事をご覧になっている方で、三浦知良の名前を知らない人はいないだろう。Jリーグ開幕戦でプレーをして、今なお現役でJリーガーをしている唯一の選手である。

もちろん、出場をすれば、毎試合必ずJリーグ最年長出場記録の更新となるし、ゴールすればJリーグ最年長ゴール記録の更新となる。三浦選手を語るときには、常にそういった歴史的視点や、伝説のプレーヤー「キングカズ」としての視点で見られ、語られることが多い。しかし、2005年に横浜FCに加入して以来、横浜FCで三浦選手のプレーを見ている筆者から見ても、その魅力は、現実にピッチで魅せるプレーそのものだ。

たとえばシュート練習を見るだけでもその魅力は伝わってくる。三浦選手のシュートの弾道は、相手キーパーが取りにくい回転、コースを必ず意識したものになっている。世界を相手にしてきたプレーの質が落ちているわけではないことがわかる。

そして、ゲーム中のプレーでも、きわめて正確な判断に基づいたポジショニング、キープ、パスを見ることができる。46歳になった今、20代と同じスピードやスタミナでプレーするということは無理ではあるが、驚異的なトレーニングで鍛え上げられた46歳の体で表現できるプレーを見事に計算して、ポゼッションを主体とする横浜FCの攻撃に大きく貢献している。特に、ポゼッションを主体にすると、パス回しが停滞することもあるが、そこで機を見たテンポアップが三浦選手から行われることも多い。そのテンポアップは要チェックだ。

そして、守備への貢献も光る。試合終盤で投入されて、相手の攻撃の勢いを削ぐ追い回しをメインに行うこともあるが、そのプレーそのものが有効なだけでなく、その姿がチーム全体に最後の力を与えている。山口素弘監督も、昨シーズンの好調時にその理由を聞かれて「カズさんが、最後走ってくれる。あの姿がすべてでしょう」と、チームプレーの象徴として挙げている。チーム力を結束して、上昇過程に入っていかなければいけない横浜FCにとって、三浦選手の6月の活躍は必要不可欠だ。

選手紹介の時に、対戦チームのサポーターから拍手が出ることも多い。筆者がJリーグの初期に見ていたとき、対戦相手のサポーターからは得点をよく決める嫌なプレーヤーということで、ブーイングの対象だったこともあったと記憶している。プロとしての三浦選手の素晴らしさ、対戦相手になった時の怖さを是非つぶさに感じていただきたい。

以上

2013.06.03 Reported by 松尾真一郎

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