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【J1:第9節 浦和 vs 仙台】プレビュー:得点力爆発で好調の浦和。強固なブロックと鋭いカウンターを持つ仙台を凌駕できるか(13.05.28)

仙台に勝って気持ちよく中断期間を迎える。引き分けでも得失点差により横浜F・マリノスを抜いて2位に浮上する浦和だが、どうせなら勝点3を取って休みに入りたい。「連戦でしんどいけど、ここを乗り越えれば中断なので、連勝で締められるようにしっかり準備していきたい」と梅崎司は意気込みを見せる。

選手たちの表情には充実感がみなぎっている。26日の柏戦では鳥栖戦に続いて大量6ゴールで圧勝した。柏はACLの関係で中3日の連戦、さらには大黒柱のレアンドロ・ドミンゲスを欠くなど苦しい台所事情だったとは言え、試合巧者の難敵に対して自分たちのスタイルで戦い抜いて圧倒できたのだから、チームの雰囲気がいいのもうなずける。

後方から丁寧にビルドアップして崩す攻撃の形が洗練されてきているのに加え、最近はショートカウンターの切れ味も増している印象がある。受け身の守備ではなく、アグレッシブにボールを奪い取りにいき、素早い攻守の切り替えから鋭い反攻を繰り出してゴールを脅せるようになってきている。「奪ってから早く攻めるというのは意識のなかにある。カウンタの精度は高いチームだと思うし、ゆっくりするところと早くいくところの使い分けがもっとできればいい」。中盤で攻守の舵取り役を担う鈴木啓太は、試合状況に応じた戦い方ができつつあることに自信をのぞかせる。

仙台戦では、関口訓充が今季リーグ初スタメンを飾る可能性が出てきた。柏戦で負傷退場した平川忠亮は欠場が濃厚、宇賀神友弥は依然として戦列を離れている。ウィングバックの序列を考えると、関口が古巣との一戦で先発出場しそうだ。「スタメンでもサブでもいい準備をしてやってきたと思うし、スタメンで出る準備もしてきた。どちらになるか分からないけど、古巣なので楽しんでやりたい」。思い出深い仙台との試合でスタメンを飾ることになれば、本人にとってはこれ以上にない発奮材料になるはずだ。

一方、昨季はスタートダッシュに成功し、最終的には2位に入った仙台だが、今季は10位と中位を漂っている。リーグ中断明けに浮上のきっかけをつかむためにも、上位にいる浦和を叩いておきたいところだ。

浦和に対しては、まず守備から入ってカウンターを狙うという形が多くなるのではないか。総得点15という数字を見ても、自分たちが主導権を握ってゴールをこじ開けるという戦い方はしてこないはずだ。強固なブロック、球際での強さといった自分たちの特徴を生かした戦い方で挑んでくるだろう。浦和のスタイルとの相性を考えても、堅守速攻に活路を見出す可能性は高い。

かつては浦和の敵としてピッチに立っていた関口も「つないでくるのはわかっているので、中を固めて横パスを取ってのカウンターを意識していた。そこは狙ってくるところだと思うし、注意しないといけない」と仙台のカウンターを警戒していた。

仙台にとって痛いのは、角田誠を出場停止で欠くことだ。中盤の守備を支える不動のボランチが不在となれば、チーム全体の守備力低下だけでなく、いい形でボールを奪える回数が減ることでカウンターの威力も削がれる可能性が高い。もしこれで足首痛で清水戦を欠場した梁勇基まで出られないとなったら、仙台にとってはかなり苦しい状況になるだろう
「カクさんは相手の攻撃の芽を摘めるし、リャンさんはゲームをコントロールできるので、その2枚がもし出ないとなれば、レッズとしては絶対に勝たないといけない」。仙台をよく知る関口は2人の存在の大きさをそう語る。

浦和はリーグ戦では過去6試合、仙台から白星を挙げることができていない。「相性はよくないし、やりにくい相手」とは原口元気。今は勢いに乗る浦和の方がチーム状態はよさそうだが、仙台はしぶとい戦いが真骨頂。火花散る激戦になることが少なくないこの一戦、今回も白熱のぶつかり合いになりそうだ。

以上

2013.05.28 Reported by 神谷正明
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