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【J2:第16節 岡山 vs 熊本】プレビュー:毎試合後、課題に取り組む勤勉・岡山と、小休止した躍進中・熊本が、流れの中でどういう戦いをするか。問われるのは、ピッチ上の対応力。(13.05.26)

岡山は前節・徳島戦に2−0で勝利した。GW連戦で3失点が2度あったことを踏まえ、無失点で終えられたこと、そして後半アディショナルタイムという遅い時間だったとは言え、追加点を奪えたことが評価ポイントとなった。「これまでは1−0で逃げ切るだけだったので、成長だと思う」と話すのはDF後藤圭太。また守備については、「話し合って改善できたことはよかった」。GK中林洋次は、「やり方を変えるのではなく、細かいことを詰める、もう一度、気を引き締めてやることで取り戻せたと思う。対応の中でお互いの感覚と相手の状態を見ながらの守備になっている」。ただしこのゲームは、徳島が攻撃に手数をかけすぎて自滅気味に持ち得る強さを発揮できなかったゲームでもあった。

対戦する熊本は、4月28日からの札幌、水戸、徳島戦すべてのゲームで3得点を決め、GW連戦を3連勝で終えている。その後、岐阜と引き分け、前節・栃木戦で5試合ぶりに敗れたが、シーズン中盤に向けて躍進の予感を抱かせるチームのひとつだ。怪我人の多かったチームに期限付き移籍で、甲府MFから堀米勇輝、FC東京からMF橋本拳人が加入したのが5月1日。2人とも加入直後からの全試合に出場し、右SHの堀米はPKを含む2得点の活躍だ。19歳のボランチ・橋本は昨年までU―19監督を務めていた吉田靖監督のもとでプレーしており、くさびのパスで攻撃を活性化させている。

岡山と熊本が最近戦った共通の相手、栃木と徳島のゲームをピックアップしてみたい。1-4で敗れた前節・栃木戦で熊本は、臨機応援に戦い方を使い分ける栃木に対し、前半は後手を踏み、後半アディショナルタイムにCB吉井孝輔が1点を返したものの、強みをだしきれないままゲームを終えた。5月6日の第13節・徳島戦は、熊本が3-0で快勝したゲームだ。ドリブルとパス交換から決めた堀米の先制点に続き、2トップの一角FW齊籐和樹がゴール前の混戦から追加点。さらに藤本主税が駄目押しの3点目を決めてゲームを終えた。

岡山・影山雅永監督は、熊本について「攻守において小気味いいテンポがある」と話す。とくに「互いの動きを見ながらボールを引き出して、自分がランニングマンになって、という動きを繰り返す(齊籐と仲間隼斗の)2トップ」への警戒を強める。21歳の仲間は柏ユース出身で、パスの巧さを生かして思いきった仕掛けをするプレーヤーだ。第4節・G大阪戦では雨のピッチを生かして同点ミドル弾を決めている。

熊本の「小気味いいテンポ」を作っているのは、前にボールを運ぶ意識だ。シンプルな理念に沿って、若いプレーヤーが持てる力を出し切るチームに対し、影山監督は「それを上回るような守備アプローチの速さ、その連続性を出さなければ苦しい戦いになる」と話す。互いに、流れの中でどういう戦いをするかがポイントとなるゲーム。どのように対応して、どのように戦えるかという、ピッチ内の対応力が勝負を左右する。とくに前節敗戦の熊本は、漲る気持ちを湛えてゲームに臨むだろう。「立ち上がり、相手の気持ちに負けたら、一気にゲームを持って行かれてしまう。だからしっかりと準備する必要がある」と中林。また仲間、堀米と同年齢のMF石原崇兆は、「スタメンのチャンスが欲しい」と強い意欲を見せる。

以上

2013.05.25 Reported by 尾原千明
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