本文へ移動

J’s GOALニュース

一覧へ

【ACL2013】対戦チーム&注目選手紹介:水原ブルーウィング編〜柏レイソル同組〜(13.04.02)

・4月3日(水)水原ブルーウィング vs 柏@水原 19:30
○ホームゲームチケット
※アウェイへ行こう!水原アクセスガイド
※水原フォトレポート

水原三星は、Kリーグチームの中でもっとも多くの優勝カップを手にしたビッグクラブだ。1996年のKリーグ参戦以降、リーグ優勝4回、FAカップ優勝3回、国内カップ戦優勝6回と輝かしい成績を残してきた。“サッカーの都市”水原市を本拠地にするだけあって、平均観客動員数2万人を超えるなど、リーグ内でもっとも多くのサポーターを抱えたクラブでもある。

しかし、2008年以降、毎年優勝候補に挙げられるものの、Kリーグの優勝争いから遠ざかっているのも事実だ。昨季もリーグ4位に終わり、ライバルであるFCソウルのリーグ優勝を指をくわえながら見つめるしかなかった。リーグ3位の浦項スティーラーズがFAカップを制したため、タナボタ的にACL出場権は獲得できたものの、過去の輝かしい業績を振り返ると、昨季は屈辱のシーズンだった。
その屈辱を晴らすためには、クラブがまだ一度も手にしたことがないACLのタイトルを獲得するしかない。そのために水原は今季、チームを“大改造”に着手した。
まず、ソ ジョンウォンが新監督に就任。現役時代はスピードスターとしてフランスやオーストリアで活躍し、引退後は韓国代表コーチなどを経た後、昨季から首席コーチとして水原に戻ってきたかつての“フランチャイズスター”を監督に昇格させた。ソフトな人柄でファンから愛される彼は、“スマート・サッカー”というキヤッチフレーズを掲げてチームに変革を促している。ここで言うスマートとは、Speed(速度)、Movement(動き)、Attack(攻撃)、Rock & Roll(ロックンロール)、Thinking(思索)の頭文字をとったもので、総合すると攻撃重視の組織サッカーへの転換だ。もともと個々の能力は高いが組織力が低いことから、“砂の組織”と皮肉られることもあった水原三星だが、新監督就任によって早くもチームの雰囲気が変わったと評判でもある。

また、大型補強も目を引く。攻撃陣では、かつて川崎フロンターレで活躍した北朝鮮代表の鄭大世、セレッソ大阪や大宮アルディージャに所属していたブラジル出身MFピンパォン、攻撃的MFのイ ヒョヌンを獲得。昨シーズン、弱点と言われた守備陣を補強するために、FCソウルのイ ジョンミンを11年ぶりに古巣へと呼び戻したことも見逃せない。他にも左サイドバックのホン チョルを城南一和から獲得。「大々的な補強というよりも、必要なポジションの選手だけを選んだ」とはクラブ関係者の言葉だが、その補強数の多さは “大改造”と言っても過言ではないだろう。

ただ、歯がゆいことになかなか結果がついてこない。Kリーグクラシックでは開幕戦から2連勝の好スタートを切っているが、ACLでは今のところ2戦2分け。敵地で挑んだ初戦はセントラルコースト・マリナーズに0-0で引き分け、ホームに貴州人和を迎えて臨んだ第2戦も0-0に終わった。グループH2位にあるものの、いまだ白星を挙げられていないことに、サポーターたちは苛立ちを隠せないでいる。
しかも、3月17日のKリーグクラシック vs浦項戦で、中盤の要となるキム ドゥヒョンが右膝前十字靭帯を負傷。“パス・マスター”と呼ばれるチャンスメーカーで、セットプレーではキッカーも務める大黒柱が長期戦線離脱(全治6ヶ月と診断)を余儀なくされた。水原にはイ ヨンレ、パク ヒョンボムといつた元韓国代表MFもいるものの、ふたりとも故障明けで本調子ではないことを考えると、キム ドゥヒョンの離脱はチームにとって大きな痛手である。そんな中で柏レイソルとの連戦を迎えねばならないだけに、サポーターたちの不安はさらに尽きない。

とはいえ、それでもソ ジョンウォン監督は前向きだ。「柏は素晴らしいチームなだけに、しっかり備える必要がある。攻撃展開の方向性も良くなってきているだけに、これから残り4試合をしっかり準備すれば、良い結果を得られるだろう」と、あくまでもポジティブな姿勢を崩さない。
“スマート・サッカー”でアジア制覇を目指す新指揮官。柏レイソルとの連戦は、その真価が問われる最初の関門になりそうだ。

【注目選手】
FW 鄭大世(29歳 / 北朝鮮)
1984年3月2日生まれ 181cm/80kg
韓国では“人民ルーニー”の愛称で親しまれる。ひとりで状況を打開する強力なフィジカルと得点感覚の評価は韓国でも高く、ステボやラドンチッチを抑えて先発に起用されるなど、ソ ジョンウォン監督の信頼も厚い。本人が宣言した目標は、年間15得点。まだゴールはなく、右足ハムストリングを痛めて貴州戦や17日の浦項戦は欠場。深刻なほどではないが、4月の柏戦に間に合うか、注目されている。

GK チョン ソンリョン(28歳 / 韓国)
1985年1月4日生まれ 190cm/86kg
水原三星の不動の守護神にして韓国代表の正GK。ACLグループリーグ第1節の対セントラルコースト・マリナーズ戦では、後半40分に献上したPKのピンチを防いでチームを救った。「チョン ソンリョンが最後方を守っているおかげで、自信を持って攻撃サッカーを展開することができる」とはソ ジョンウォン監督の言葉。新体制となったチームの中でも、常に安定した力を発揮するキープレイヤーだ。

以上

Reported by (c)pitch communications
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

J.LEAGUE TITLE PARTNER

J.LEAGUE OFFICIAL BROADCASTING PARTNER

J.LEAGUE TOP PARTNERS

J.LEAGUE SUPPORTING COMPANIES

TOP