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【ニューカマー・レコメンド】誇り高く硬派を貫く「男」、群馬に立つ:平繁龍一(広島→群馬)(13.02.08)

2013シーズン始動!ニューカマー・レコメンド
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「広島ユースが生んだ、最高の才能を持つストライカー」
佐藤寿人が、そう表現したほどの男である。そしてその才能は、昨年のわずかな出場機会の中でもしっかりと発揮された。4月7日、対G大阪戦でのプレーが、いいサンプルだ。石原直樹のシュートがポストに当たったそのこぼれ球に誰よりも速く反応し、今野泰幸のクリアをひっかけてゴール。さらに石川大徳のクロスに反応して豪快なダイレクトボレー。藤ヶ谷陽介が弾いても諦めず、ヘッドで押し込む。ストライカーとしての本能が爆発した2得点だった。

以前は「ドリブル→シュート」に強いこだわりを持っていたが、2度にわたる期限付き移籍(徳島・東京V)で「結果を求められる」経験を積み、さらに「リアルストライカー」佐藤と共に暮らす日々が、平繁の意識を「得点」に傾倒させた。中盤では無理にドリブルを仕掛けず、ボールを持つ時間をできるだけ短くしてゴール前で勝負するスタイルへの変革を続けた。実際、彼をユース時代から知る森崎兄弟は声をそろえて「リュウは良くなった。ボールも収まる」と高く評価。突破力は健在だがポストプレーなどの質が高くなり、判断も明確になったため、ストライカーとしての幅が広くなったのだ。

だが昨年の広島は、平繁が最も尊敬する佐藤寿人がMVPを獲得するほどの活躍を見せ、佐藤不在時はシャドーでもプレーできる石原直樹が結果を出した。そのチーム事情から「シャドーではなくFW」という位置に強いこだわりを持つが故に、平繁はベンチからも外れる日々が続く。それでも、彼は自分の信じる道を決して曲げなかった。悔しさに崩れ落ちそうになりながらも、遠距離恋愛を貫いて結婚した新妻の力も借りて自分を支え、トレーニングに全力を尽くした。試合出場こそ少なかったが、精神面での大きな成長を印象づけた1年だった。

余計なことは口にしない。ぶっきらぼうで、とっつきにくい。それでも、最近の若者が見失った硬派気質が身体の中に充満し、野獣の本能をピッチで発散させる彼のスタイルに魅入られたサポーターやメディア関係者も少なくなかった。男の情熱、男の矜持。プライド。誇り。そんな言葉で表現したくなる、最近では珍しい選手である。

ザスパクサツ群馬では広島ユース以来の背番号10を背負うことが決定。クラブの期待感の大きさを十分に感じられる。平繁龍一とは、意気に感じる男。広島で生まれた野生児が想いを爆発させた時、正田醤油スタジアム群馬は熱狂に包まれるはずだ。

以上

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★新シーズンの開幕を告げる大会が今年も!★
FUJI XEROX SUPER CUP 2013
2013年2月23日(土)13:35キックオフ/国立
サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル
チケット好評発売中!

2013.02.07 Reported by 中野和也

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