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【ベルマーレ創立20周年記念試合「Re-member」】レポート:繋がるパス、繋がる歴史。これまでの20年と、これからと。(13.01.28)


1月27日(日)ベルマーレ創立20周年記念試合「Re-member」

・第1試合 30分×1
ベルマーレOB 2−1 レイソル・ジュビロOB (13:00/BMWス/7,038人)
得点者:12'棚田伸(レイソル・ジュビロ)、17'アマラオ(ベルマーレ)、19'高田保則(ベルマーレ)

・第2試合 30分×1
ベルマーレ平塚 1−0 湘南ベルマーレOB (13:50/BMWス/7,068人)
得点者:25'高田保則(平塚)

・第3試合 30分×1
ベルマーレ平塚 1−0 湘南ベルマーレOB (14:25/BMWス/7,070人)
得点者:11'吉濱遼平(平塚)
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幼い子どもが「チャカ、チャカ」と手を叩いている。ベッチーニョを前に笑顔で目じりを押さえる姿もある。パラシオスもベッチーニョも白い歯を見せて応える。子どもの手を引くお父さんは中田英寿のファンだろうか。でもその子の纏う7番はハン グギョンのそれに違いない。そんなそこかしこで広がるそれぞれの再会を、穏やかな晴天が優しく包むようにして祝っている。

多くのファン・サポーターが見守るなか、ベルマーレ創立20周年記念試合「Re-member」は開催された。試合に先立って行なわれたハイタッチイベント「ベルマーレロード」では、Shonan BMWスタジアム平塚のトラックをぐるりと1周しそうなほどの長い道ができた。

第1試合のベルマーレOB×レイソル・ジュビロOB戦、レイソルOBとして出場した曹貴裁監督や大倉智強化部長がボールに触るたび、ピッチサイドに集った現役選手たちが囃し立てる。中田の裏へのパスに高田保則が抜け出しミドルを狙えば、加藤望のスルーパスに松原良香がトラップからシュートを放つ。だが土肥洋一が、小島伸幸が、それぞれゴールを割らせない。ジュビロOBとして出場の坂本紘司とベルマーレOBの臼井幸平が激しくマッチアップする。途中出場の名良橋晃主審はその手にカードをちらつかせ。カウンターはなく、守備にも戻りきらない。それでも観る者をワクワクさせるのは、皆サッカーをプレーしていたからに他ならない。ゲームはクロスにダイレクトで左足を合わせた棚田伸の先制点に始まるも、アマラオの同点ヘッドと高田のループシュートによってベルマーレOBが逆転勝利を収めた。

続いて、ベルマーレOBと現役選手の混合チームによるベルマーレ平塚×湘南ベルマーレが行なわれた。佐藤悠介のラストパスに鎌田翔雅が反応すれば、パラシオスが塞ぐ。かたや熊林親吾のコーナーキックに合わせた阿部伸行のヘッドはふっくらした小林弘記が阻み、岩上祐三からのパラシオスのヘッドは安藤駿介が止めてみせた。永木亮太から中田、永木、坂本とパスが繋がり、対する高山薫は中田に挑む。ベッチーニョのチャントに鳥肌が立ったという馬場賢治や猪狩佑貴は、その憧れのスターと同じピッチに並び立った。ゲーム1本目はオフサイドラインを際どく抜けた高田がGKをかわして沈め、2本目はドリブルで仕掛け続けていた吉濱遼平がねじ込んだ。

今季キャプテンを務める永木の言葉が頼もしい。
「知ってる選手がたくさんいて、一緒にやれて楽しかったです。今日のイベントを通じて、ベルマーレには支えてくれている人たちがたくさんいるということを改めて思いました。そういう人たちの歴史やこれまで積み重ねてきたことを考えながら、自分たちの新しいスタイルでどこまでできるかやっていきたい。OBの皆さんには申し訳ないですが、今年のベルマーレが一番だと言われる1年にしたい」

パスによって現役とOBが繋がる。またこの日、眞壁潔代表取締役から債務超過を脱し黒字化の目処が立ったという報告もなされた。現役とOB、スタッフ、サポーター、ベルマーレに傾けられたすべての想いが歴史を繋ぐ。汗や笑顔、晴天のもとに映えたあらゆる光景が、このうえなく清しい。

以上

2013.01.28 Reported by 隈元大吾

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