本日、熊本市内にてロアッソ熊本の新体制発表会見が行われました。会見での出席者のコメントは以下のとおりです。
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●岡英生アスリートクラブ熊本社長
「本日は、新体制発表にご参集いただきまして誠にありがとうございます。新体制の発表に先立ちまして、この場をお借りして、熊本県民、ファン、サポーターの皆様、スポンサーの皆様、株主の皆様、そして行政の皆様に、ひと言お詫びを申し上げたいと思います。
先日の新聞の報道にもございましたように、今、クラブは非常に厳しい状況に置かれています。このような苦境を招いてしまいましたことは、ひとえに私の責任でございます。この場をお借りして、皆様に深くお詫びいたします。その結果として、これまで培って参りました信頼と期待に応えられなかったことも、重ねてお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
このような経営状況の中で、今シーズンのチームの編成は非常に困難を極めました。隣におりますGMの池谷はじめ、チーム統括のスタッフが全力を挙げてチーム編成に取り組んでくれました。遅い編成のスタートであったにも関わらず、我々の理念に賛同し、共に戦おうという決意の元に残ってくれた選手たち、そしてまた、新戦力として我々と共に戦うことを決意し、加入してくれた新しい選手たちに、この場を借りましてまた、深く御礼を申し上げたいと思います。
はじめに、クラブの理念をご説明させていただきたいと思います。私どもクラブの理念は、『県民に元気を、子どもたちに夢を、熊本に活力を』というものでございます。これは、永遠に果たして行かなければいけない使命だと考えております。この使命を果たすために、クラブを軸としたコミュニティを形成し、世界に拓かれたスポーツ文化の形成に貢献したいと考えております。そのために、中期の目標といたしまして、ロアッソ愛、あるいは熊本愛に溢れるクラブ作り、これを現在、我々は目指して頑張っております。そのための当面の目標といたしまして、まずはスタジアムを真っ赤に染めたい。その中で皆さんにサッカーを楽しんでいただきたい、そして皆さんと感動を分かち合っていきたい、そう考えております。そのためには、J1への飽くなきチャレンジや、戦うチーム作り、ロアッソ愛を持った選手の育成、そして熊本の子どもたちを育てるという育成型のクラブの構築、県民運動としての各地での皆様方とのふれあい、絆の形成ということを成し遂げていかなければいけないと考えております。
その中期目標のもとに2012年のクラブスローガンを作らせていただきました。2008年以降、メインのスローガンとして『絆』というスローガンを掲げております。これは県民クラブとして、県民の皆様、地域社会、企業の皆様と絆を結び、共に栄え、元気になっていこう、そういう願いの下に掲げているスローガンです。そしてそのスローガンとともに、毎年キャッチフレーズを設けて1年間を戦っております。
今年のキャッチフレーズは『ONE heart』というスローガンにさせていただきました。心をひとつに、ということで、クラブ、チーム、サポーター、そして県民の皆様が、強い絆を持って、心を1つにしてともに進んでいこうという意思を表しております。このスローガンの下に、我々、選手、そしてクラブ職員一同、一生懸命1年間邁進していきたいと思っております。
続きまして、2012シーズンの目標をご説明させていただきます。まず、2013シーズンからJリーグではクラブライセンス制度が導入されます。それにパスしてライセンスを付与していただくためには、どうしても財務体質の強化とクラブ運営の強化が必要となります。そこで、この審査基準を満たすための財務強化と健全なクラブ運営を大前提とした上で、J1昇格を見据えたチーム作り、クラブ作りを目指していきたいと思っております。
2番目に、施設環境の改善という目標がございます。昨年末にクラブ事務所を移転し、もう間もなく開設を予定しておりますが、その1Fにオフィシャルショップを開設し、クラブ、選手たち、そして県民の交流拠点としていきたいと思っております。もう1つ、4月から、県の運動公園サッカー場の隣接地に、県民との交流施設として新しい施設が完成いたします。交流施設と呼んでおりますが、この施設をお借りしてクラブハウスとして活用させていただき、チーム環境の向上、練習環境の改善、県民と交流するためのスポーツ振興の拠点として、このスペースを活用させていただきます。
それから3番目として、育成の強化と地域貢献活動の普及、拡大です。育成では、U-15とU-18のチームがございます。この両チームの全国大会出場を目指して参ります。そこから将来トップチームに上がって活躍するような強化を目指して参りたいと思います。それから、地域の方々とより密着した地域貢献活動の県下全域への積極的な展開を図っていきたいと考えております。
こういった目標をもとに、先ほど申し上げたクラブ理念の実現のために、今年は選手一同、職員一同、そしてファン、サポーターや県民の皆様と心をひとつにして、J1昇格という関門突破のため一生懸命頑張ってまいりたいと思いますので、皆様方には、これまで以上にご支援とご声援を賜れれば幸いでございます。どうぞよろしくお願いいたします」
●池谷友良総監督GM
「こんにちは。ロアッソ熊本・池谷です。本日は、スポンサー様、メディア関係の皆様、そしてサポーター、ファンの皆様、お忙しい中こんなに多数集まっていただき、ありがとうございます。新体制を発表する前に、私の方からひと言ご挨拶できればと思います。
今、岡からご説明さしあげましたが、クラブは大変な状況になっています。そういう中で今回の補強はいろいろ動いてきました。J2に上がって今年度が5年目、『5年以内のJ1昇格』というクラブ目標の最終年になります。本来なら、補強に関してもう少し投資していかなければいけない状況なんですが、それができない中、今回の補強を行ってきました。その中でも、昨シーズンから続いて残ってくれた選手、そして8名の新加入の選手が、先ほどもありましたがクラブ理念に賛同してくれました。そして、こういう状況ではありますが、J1という目標は諦めていません。今年は少しレギュレーションが変わり、6位以内というところが昇格のチャンスがあるので、チーム総力を挙げて、この目標に向けて頑張っていきたいと思います。
そのためにも、今日出席していただいている皆さん、ファンの皆さんの力が必要になってきます。私は以前から言ってきましたが、スタジアムが真っ赤になる、そうなって初めてJ1という道が拓けるんじゃないかと、自分の中ではずっと思っています。皆さんの力を借りて今シーズンを戦っていきたいと思いますので、ぜひ今後ともよろしくお願いします。
こういう中で選手に何を要求できるか。皆さんにお約束できる、しなきゃいけないと思うのは、最後まで諦めず戦う姿、そして強い気持ちです。言葉にするのは簡単ですが、本当に相手より強い気持ちを持って戦えるのか、1歩でも多く走る、足を出す、シュートを打つ。単純なことなんですが、こういったものを今シーズンしっかりやってくれるんじゃないかと思っています。
ぜひ皆さんと一緒に、今シーズンを戦っていければと思います。そしてシーズン終わりには、皆で喜べる日がくればと思っておりますので、1年間よろしくお願いします」
●高木琢也監督
「皆さんこんにちは。座ったまま失礼します。
まず、クラブに関しては、私も3年目になりましたけれど、こうしてまた監督という仕事を与えてくれたクラブに感謝したいと思いますし、今日お集りの皆さんも、来てくださって本当にありがとうございます。また1年、よろしくお願いします。
今日、話すことはたくさんあるんですが、いつも同じような話をしても面白くないなと考えまして、皆さんもいろんな質問があるかと思いますが、質問が出ないくらい話をしようと思っています。これから我々がやらなくてはいけないことをまとめましたので、見てください。
(この後、スクリーンに映し出されたパワーポイントのデータを使って説明)
見て分かるように、44失点の内、80%がペナルティボックスの中で、そのうちゴールエリア内からが18%あります。失点パターンは、被クロスが531本で、その成功率が24%。これは少ない方がいいということですが、全体で言うと当てられている印象があります。
こちらは被スルーパス、これが48%というのは高くて、ペナルティボックスの中で相手にボールが渡っているということです。ここは改善をしなくてはいけないということになってきます。あと、失点の時間帯も後半に多いということ。
それから得点ですが、右サイドからが多いというのが分かると思います。こういうデータを見ながら、だったらもう少し左を強化しようという話になります。得点パターンでいくと、クロスの本数542本は平均ぐらいだと思います。その成功率が24%。だけど点が入ってないというのは、やっぱり決定力がなかったと言えると思います。スルーパスもうちは少ないです。そういう意味で、ボールをペナルティボックスに入れるということが、長いボールだったら入りますが、短いボールで入れていかないとゴールに結びつくのは難しい。例えば鳥栖は、スルーパスはうちより2本多いくらいですが、クロスの成功率が非常に高く、そういう形で点を取っていった。FC東京はどちらも多く、点を多く取っていることの裏付けになっています。
こういう数字を見ると、ここという時に取れなかったなというのは言えると思います。あと、ホームでは比較的頑張ってくれていましたけど、アウェイでの数字をもっと上げないといけない。それから1点差の場合、同点に追いつく、そこから引き離すというゲームもなかなかありませんでしたので、これからそういったゲームをやっていかなくてはいけないなと思います。
そういった中で、ボックスtoボックスという言葉がありますが、ボックスの間を走り回るということ。自陣に戻るのはあまり良くないんですが、自陣から相手のゴールまで走る、戻るということを繰り返し、今年はやっていきたいと思っていますし、ボールを動かす中でボックスの中にボールを入れる作業をやっていきたいと思います。そうすることでシュートの確率は上がっていきます。もちろん、相手のあることなのでボールの入れ方や運び方は変わっていくと思いますが、こういうことを今シーズンはやっていきたいなと思います。
こうしたデータを反省しながらも、ネガティブな数字だけでなくポジティブな数字もあるので、そこに向けてチャレンジしていきたいと思います。近代サッカーの中では、ボールを取らなければ、ボールをキープしていかなければなかなか勝てないようになってきています。そうした中でしっかりボールを奪うこと、そしてつなぐことをやっていきたい。1年目から言っていることですが、奪ってパスを3本つなぐことによって視界が広がって展開できる可能性が高くなります。つなぎながらボックスとボックスの間を走り、ボックスの中にボールを入れていく。今シーズンはそういうサッカーを目指して頑張っていきたいと思います。
社長やGMからも話があった通り、会社の状態が良くないというのは、もちろん我々も選手たちも知っています。もしそういうチームでやりたくなければ、我々はここにはいません。ここには選手全員は来ていませんけれど、全員がそうした思いで戦ってくれることを信じています。
クラブも我々も、少しずつ何かを変えていければ、いいチームであるし、いい結果、いいクラブとなって熊本のための力になると思います。そのことを信じて、我々は一生懸命頑張っていきたいと思っています。皆さんのご協力を、昨年以上によろしくお願いします」
※新加入選手コメント、質疑応答はこちら
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■FUJI XEROX SUPER CUP 2012
2012年3月3日(土) 13:35キックオフ/国立
柏レイソルvsFC東京
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